Kenny G – Moonlight

<音楽が流れます、音量に注意>

 

 

クリスマス、誕生日など記念日にこだわらないほうだ。

勿論、子どもの頃は待ち遠しく、とても楽しみだった。

小学生の高学年になれば、

サンタクロースなんていないと分かってしまう。

6年生の時、同じクラスの女の子の誕生日に招待を受けたことがあった。

その日が近づくと悩むプレゼント。

結局、母に相談。

医者のお嬢さんの家には、

小さなプールがあったり、

ひと部屋はありそうな檻には猿を飼っていたり、

葡萄が棚に連なっていたりと、すっかり気後れしてしまった。

 

 

私の誕生日の翌日、北国の空は優しい。

盛岡城跡の石垣も陽射しがあたり、空気が和らいでいた。

思い出を辿りながらの散歩。

 

 

あの日、母に持たされたプレゼントの記憶がない。

きっと女の子が喜びそうな物だったのだろう。

誕生会では普段学校で見かけない子達ばかり。

そこに同じクラスの友達と一緒に呼ばれた。

彼のプレゼントをお嬢ちゃんが開けた。

白いハンカチに花の刺繡が施されていた。

眼をまん丸にして大きな声で「ありがとう!」と言った。

彼女は春に仙台に転校するという。

友達は、既にそのことを知っていたようだ。

彼は、父親を亡くしお母さんが縫物などをして路地裏の小さな家で暮らしていた。

よく勉強ができ、明るく何事も頑張る子だった。

 

 

 

あの時、自分は付録のようなもので、

きっと彼を呼びたかったのだろう。

仲良しの2人を見ていて一緒に呼んだのだ。

私は、いつもお嬢ちゃんと喧嘩をしてばかりだった。

そのことが記念日への執着をなくした原因ではない。

 

 

久し振りの青空の下、想い出と一緒に城跡を散歩。

1時も過ぎ、じわりと空腹感。

珍しく自分の記念日に何か美味しい物を食べようと思った。

歩きながら浮かんだのは「鰻」。

 

 

南大通り、裏手に寺院群を控えた所にある「かわ広」。

 

 

 

 

 

 

カウンターの端っこに座った。

「何にしましょう?」

「思い切って鰻重の上にします!」

「なにかご褒美ですか?」

「まあ、そんなとこです」

 

 

真ん中の鰻の漢字をあて字が囲む。

こうして昔の人は楽しんできたのだろうか。

小粋なものだ。

 

 

 

 

カウンターに置かれた鰻重。

 

 

箱を開けるといい匂いに、そそられる食欲。

 

 

艶めく飴色。

 

 

山椒とタレを少しかけた。

さらにいい匂いになる。

 

 

まず、肝吸い。

いい感じに出汁がきいている。

 

 

 

 

やわらかい鰻に濃すぎないタレ。

ゆっくり噛みしめる。

 

 

そして、粒がたつご飯が美味しい。

ご飯は、脇役じゃないと感じた。

鰻との共演だ~

 

 

などと思っているうちに無くなってしまった。

勿論、一欠けら、ひと粒も残っていない。

 

思えば昨年の春以来。

あの時も自分へのご褒美だったなあ~

やはり、暮らしの中で、節目とか、記念とか意識してもいいのかも。

年賀状をやめることにして十数年。

来年から復活してみようかな?

色々な記念日の時は考えてみようか?

お茶を飲みながら、色々と想う。

美味しい物を食べると、心豊かになっている。

さて、あの頃の子供達は、今どうしているのだろう。

 

 

 

和風料理 かわ広

盛岡市南大通2丁目2ー16

 

 

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