海を見ていた午後 (2022 mix) · 荒井由実
<音楽が流れます、音量に注意>
真昼なのに空が低い。
盛岡の街の中を流れる中津川。
擬宝珠のある橋が二つある。
そのひとつ、上の橋。
ここから上流に向かってすぐ。
今日のランチミーティングは「敲太楼(KOTARO)山荘」。
入って直ぐ、待合せた方が窓を指差し「雪ですね~」
降り出した雪にマスターが言った。
「雪景色ですね、また1年が過ぎたんですね~」
しだいに街がモノトーンに変わる。
端っこの窓際の席で知人が珈琲を飲みながら外を眺めていた。
「Oさん、どうもご無沙汰してました~」と声をかけた。
「お~元気そうだね」
互いの近況を語り合う。
この近くに住んでいるそうだ。
「時々、来てるんですよ、では、また」
マスターと私に手を振って帰って行った。
温かい白湯を飲みながら打合せ。
少ししてランチが始まった。
サラダは、雫石、滝沢、盛岡の瑞々しい野菜たち。
一緒の方はハッシュドビーフにチーズのトッピング。
とても綺麗だ。
「敲太楼(KOTARO)山荘」と言えばハッシュドビーフ。
私は、トッピングにスフレオムレツ。
見ていると顔がほころび、ワクワクしてスプーンを持つ。
野菜たちも美味しい。
ふわふわのスフレオムレツが口の中でとけていく。
コクのあるデミグラスソースと三陸の大槌産の新米。
雪は、低い空から降り止まない。
草木も白くなった。
こだわりの卵を使ったプリン。
カラメルソースも優しい味。
美味しい~
それに、たっぷりが嬉しい。
前にマスターが話していた
「食べたら、仕事したくなくなります」。
滑らかだ。
今日の珈琲はコロンビア。
打合せも穏やかに進んだ。
店の中に流れる音楽はユーミン。
「素敵なカップとソーサーですね」と一緒の人が言うと、
「紺屋町のアンティーク市で買ったんです」とニコニコのマスター。
別のカップとソーサーも見せてくれた。
彼の人柄も人を呼ぶのだろう。
マスターが外を眺めながら言った。
「どうしてか、冬になるとユーミンを聞きたくなるんです。」
擬宝珠の頭に白い帽子の様に雪が積もる。
マスターと少し立ち話をして、階段を下りた。
上の橋の辺りで解散した。
ここは朝早くから営業している
日曜日に軽く走る会に参加している方が話していた。
中津川縁あたりを走って敲太楼(KOTARO)山荘で朝ご飯。
「走るというより早歩きです。」と言っていた。
冬も走るのだろうか。
誰かの足跡をたどる様な帰り道。
盛岡市上ノ橋町1-2 2階
敲太楼山荘(こうたろう山荘)
019-654-5264
https://m.facebook.com/kotarosanso/