Porcelain Rose · Al Marconi
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年が明けた。
令和5年に頭が切り替わっていない。
しばらく間違えそうだ。
津軽、五所川原の「葉山」から新春の和菓子が届いた。
突然だった。
嬉しさは倍増。
丁寧に箱を開ける。
金色の紐にも名前入り。。
家族写真の年賀状も同封。
久し振りに見たお子さん達は、すっかり大人になっていた。
長男は結婚、次男も東京での車の運転も慣れてきたらしい。
五所川原の立佞武多の祭りの頃、
夏休みの元気な姿しか記憶がない。
こちらが老いるわけだ。
始めは「松の雪」
机の上を片付け、カメラを持った。
懐紙とか揃っていないが撮らずにいられない。
箱に詰まっていた初春の空気を吸い込む。
ファインダーごしに映る「松の雪」
松葉と雪を餡が包む。
「水仙」
レンズが勝手によってしまう。
小さな水仙が咲いていた。
「初春」
若葉と桜を感じた。
中は小豆のこし餡。
「香梅」
花びらと花芯。
「万両」
冬に熟す真っ赤で艶やかな実が美しい万両。
お正月の縁起物で、花言葉も「寿ぎ(ことほぎ)」。
「上用饅頭」
お祝いごとに使われる饅頭。
皮はしっとりと餡を包む。
シンプルであるからこそ、作り手の技が分かる。
「花びら餅」
正月らしい和菓子。
歴史は古く平安時代にまで遡り、正月に食べる。
よく見てみると、色々な食材が使われている。
丸く白い餅が餡の入った紅の餅を包み、
真ん中に甘露煮のごぼうの細切り。
それを半月の形に折り合わせている。
ほのかに紅色が透けて見え、品の良さを感じる。
花びら餅と言いながら、どうして半月の形なんだろう?
いつか由来を調べてみよう。
十数年ぐらい立佞武多を見に五所川原に行き、葉山で和菓子を買っている。
いつも夏のお菓子だった。
そこで葉山の松橋さんが、秋と初冬の和菓子を送ってくれた。
今度は「新春」が届いた。
二度の素敵なはからい心が踊った。
新春を食べながら思った。
日本の菓子は、四季折々の風景や花々などをモチーフとしている。
細やかな季節の移ろいを感じて食べるものなんだと。
言葉として知っていた「日本の人の繊細な感性」を
松橋さんの和菓子で実感した。
「鶴」
この紅白の和菓子は売り物としても出すが、お世話になった方に届けるそうだ。
松橋さんに感謝しながら、
三が日をかけて大切にいただこう。
今年の新春は、美味しい和菓子で始まった。
〒037-0054 青森県五所川原市上平井町98