I Should Care (Remastered 2007/Rudy Van Gelder Edition) · Duke Jordan

<音楽が流れます、音量に注意>

 

 

「盛岡食いしん爺日記」

8月下旬の日曜日。

晴れ。

雫石町滝ノ上温泉へ。

鳥越の滝まで来れば温泉はすぐ。

木で出来た小さな展望台に上がる。

 

 

柵の木をしっかり握って覗いた。

思ったより水は綺麗だ。

山々に降り続いた雨が集まり、

30メートルを一気に落ちる。

向かいには貫入岩。

地中の奥深くから突き出してきた。

岩肌は、今も熱をもっている様に見える。

裂け目から立ち昇る白煙。

 

 

 

 

 

滝ノ上温泉「滝観荘(りゅうかんそう)」へ。

 

 

 

 

 

 

 

 

入る前から、

お湯の柔らかさと窓からの景色が浮かぶ。

 

 

「あ~」

 

 

「ふ~」

 

 

額に汗が滲む。

そろそろ上がろう。

 

ロビーの大きな窓からの景色。

一度、泊まってみたい。

テレビもなく川のせせらぎを聞きながら眠る夜。

 

奥に9月に入る頃にオープンの予定の温泉。

ここと泉質が違うらしい。

歩いて行ける距離だが、

少し火照る身体で車に乗った。

 

 

 

 

発電所が出来ていた。

豊富な温泉の余熱を使った発電。

 

 

その敷地内に温泉棟。

以前、オーナーが

元々の滝観荘があった場所に、

風呂だけでも復活させたいと話していた。

いよいよだ。

 

 

楽しみがまた一つ。

 

 

反転してゆっくり走る。

傾いた陽が川面を照らす。

流れる水は銀色に輝く。

 

 

川からの風は16度。

窓を半分閉めた。

欄干に赤トンボ。

だいぶ傾いた陽射しを浴びていた。

 

 

日ごとに変わる風景。

人生も同じ日は二度とないのだろう。

とすれば一日を悔いなく過ごしたいもの。

 

 

盛岡に帰ると街は明かりが灯り出していた。

ゆっくりした日の締めくくりは、

老舗そば屋「直利庵」がいいと思った。

 

 

 

 

夕飯を共にした人は「オニオンそば」。

盛り上がった鰹節の香り。

その下に潜む甘い玉ねぎ。

あっさりとしつつ、

いい具合にパンチのきいたつゆに浸った美味しいそば。

 

 

美味しさを十分に知っている。

 

 

 

 

 

私は、ざるそば。

思えば2、3年、遡っても食べた記憶がない。

 

20代の後半の夏の事だった。

先輩に土曜日のランチに誘われた。

「机の上は整理して行くぞ」と言われ、

いそいそと同僚と片付けた。

直利庵のテーブルに座り、

ざるそばを食べ始めると、

先輩が手を挙げ「ビール!」

私たちは顔を見合わせた。

「グラスは、三つ」と続けた。

 

しばらくするとテーブルに空の瓶が並んだ。

先輩は、会計を済ますと先に出て行った。

残業が続いていた私たちを慰労したのだろう。

当時、土曜日は「半ドン」。

今では死語だが、午前中は働いていた。

 

 

久し振りのざるそばを2枚。

直利庵の味を楽しんだ。

 

 

 

 

品のいい蕎麦の風味と喉ごしのよさ。

 

 

 

 

会計しながら女将さんに言った。

「久し振りのざるそばでした。やっぱり美味しかったです」

微笑みながら、

「ありがとうございます。近頃、かわりそばがおおかったですものね」

と返ってきた。

温泉と美味しいそばに心整う日になった。

 

直利庵

〒020-0871 岩手県盛岡市中ノ橋通1-12-13

滝観荘

〒020-0584 岩手県岩手郡雫石町西根159−311

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