T Square White Mane
<音楽が流れます、音量に注意>
このところ青空とご無沙汰だった。
外に出てみると清々しい。
冷えた空気に街や山の輪郭がくっきり。
陽光が頬にあたる。
少しだけ車の窓を開けてみた。
盛岡の街から30分ほどで、うどんの「たかのはし」に着いた。
お昼前だが次々と人が吸い込まれるように入って行く。
駐車場から急ぎ足。
まだ少し席が空いていた。
「あつあつ」、「ひやあつ」と「ひやひや」から選ぶ。
「あつあつの並み」と告げた。
いつ以来だろう、わくわくする。
天婦羅は、竹輪とネギ、それにおにぎり。
窓のそばに運んで食べる。
弾力のある竹輪はまるごと1本。
ネギも甘い。
店主は、讃岐うどんの本場の香川で修行されたと聞いた。
うどんのコシも硬すぎず、柔らか過ぎず、いい具合。
食べていると、お客さんの声が聞こえた。
「わぁ~ 嬉しい300円のまま、ありがとう!」
昆布のおにぎりも好物。
これで100円。
店構えも中もメニューもシンプル。
うどんも余計なものがない。
いりこ出汁がきいて美味しい。
いつ来ても汁を飲むと「あ~」と声になる。
会計は自分で申告。
並み300円、おにぎりも天婦羅も1個100円。
食べ終わってお盆を下げて会計する。
書き込もうとして、ボールペンを置いて立ち上がった。
ひやひやも頼んだ。
これがまた美味しい。
あつあつに続いて2杯目なのに混ぜては食べ、
食べては混ぜあっという間に完食。
自己申告用紙に書き込んで会計。
うどん、セルフとだけ書いた高く大きな看板。
何度か通り過ぎていた。
初めて入った時、少し気合と覚悟がいったが、ひと口食べて虜になった。
余計なものがなく、味はバランスがとれ深い味わい。
残りの人生の手本になりそうだ。
たかのはし
〒028-3441 岩手県紫波郡紫波町上平沢