The Mission Main Theme (Morricone Conducts), ENNIO MORRICONE.
<音楽が流れます、音量に注意>
雫石から滝の上温泉へ葛根田川沿いに車を走らせる。
崖と川に挟まれた道は狭くなる。
さほど勾配は気にならないが川の流れは速い。
急な坂道はないが、見た目より勾配がある様だ。
途中で何度も車を停めた。
森は、まだ芽吹いたばかりで萌黄色。
緑はこれから一気に濃くなる。
雪どけ水の飛沫は冷たそうだ。
蒸気が勢いよく、天を衝く。
普段は忘れている地球の力。
森の中の別世界。
何度来ても立ち尽くす。
しばらくしてから、川沿いに下った。
数分で滝ノ上温泉、滝観荘(りゅうかんそう)に着いた。
今年もかけ流しの中で、新緑を眺め川の音を聞く。
透明な湯は柔らかい。
肌がしっとりとした風呂上り、ソファーに沈む。
イートインコーナーで珈琲も飲める。
滝観荘の水は、遥か乳頭山の懐からひいている。
ミネラルたっぷり。
新たな温泉施設も川向うに建設中との事。
楽しみだ。
落差約30メートルの鳥越の滝。
高所は苦手だが見たい。
足元に気を配り、覗き込む。
滝の向こう側の岩は「貫入岩」。
概ね地下2500メートルの深くから、
地表にまで突き上がってきた貫入岩。
地球のスケールを肌で感じる場所だ。
たぶん宮沢賢治もこの光景を見ただろう。
彼は、地球の内部までも頭に描いたに違いない。
今年も雪が降るまで、何度も来てみよう。
帰る途中、メールが来た。
ある人がカツオの半身が手に入ったという。
盛岡に帰ると早速、駆けつけた。
もう缶ビールの封は開けられていた。
数人の中には久し振りの顔も。
テーブルに見事なカツオ!
歯がす~っと入り、噛むごとに溶けていく。
艶々の海の幸に感謝。
血合いは、後で焼いて食べるのだろう。
あれもカツオ独特の味。
この魚は、春になると黒潮にのって北上してくる。
初ガツオだ。
赤身は瑞々しく艶々で美しい。
三陸沖の海で冷たい親潮に出会い、
南へ戻って行く時を戻りガツオと言う。
盛岡は、1時間と少しで地球を感じたり、
旬の海の物を楽しめる。
そして、声をかけてくれた人に感謝だ。
美味しい時は、いつもより深く頭を下げるかもしれない。
温泉と美味しい物で癒された日だった。