Love theme from Sunflower Henry Mancini
<音楽が流れます、音量に注意>
今年も大晦日。
見入るわけでもないテレビ。
昨日まで挨拶回り。
色々な方にお世話になった。
ふり返れば明るい話の少なかった気がする。
一年の最後の週は、あちこちの蕎麦屋に行く。
サラリーマン時代、通った店に足が向く。
昼も残業前にも通った「北田屋」。
混む時間を避け、少しゆっくり来た。
店に入って1時半過ぎ。
2年以上、賑わいが消えていたが、
今は、もう少しすれば、サラリーマンや常連客で席が埋まる。
少しずつ戻ってきている賑わい。
今日は鍋焼きうどんを食べよう。
今シーズン初だ。
北国の冬によく合う食べ物だ。
土鍋の下に、熱々のうどんが出番を待っている。
久し振りの再会。
湯気がカメラのレンズを曇らせる。
ライスも食べようと思ったが、ご飯がきれたそうだ。
寒くなると、盛岡界隈のそば屋の多くの店のメニューに登場する。
それぞれの味がある。
鍋焼きうどんは、関西や四国、九州など南の方にはあるのだろうか?
いつか調べてみよう。
箸で持ち上げ、ふうふうと息を吹く。
取り皿で冷ましたりも。
近くのテーブルに座り、たしか天ぷら蕎麦を頼んだ男女二人の小声が聞こえた。
「鍋焼きにすればよかったかな~」
食べ終えて、レンゲで汁を飲みながら、
「今年の年越し蕎麦はどうしよう?」などと思っていた。
部屋を暖かくした中での冷たいざる蕎麦が浮かんだ。
だんだん蕎麦が食べたくなってきた。
ライスがあれば、そういう風には思わなかっただろう。
北田屋の優しい味の蕎麦。
立ち上がって厨房の入り口に立っていた店の人に言った。
「ざる蕎麦、一枚、お願いします!」
十数年前までは2枚食べたり、平然とカツ丼と蕎麦も食べたりしたものだ。
北田屋の蕎麦は飽きがこない。
岩手でも県南はわさびが多く、
盛岡界隈は、権八と呼ぶ紅葉おろしが多い。
中には両方出すところもある。
いつも蕎麦猪口(そばちょこ)の残りつゆを飲んでしまう。
ほどよく薄まって美味しい。
一本一本が長い蕎麦なので、
思いきり手を高く上げる。
夏は、あちこちのテーブルで見かける光景。
旦那さんと奥さんにも挨拶して店を出た。
高校生の頃には、麺好きの自覚があった。
学校帰りに坂の麓にある小さな食堂や駅の立ち食い蕎麦。
焼きそばにも目がなかった。
肉はともかくご飯より、麺類になっていたと思う。
それから、年を重ねてますます蕎麦が好きになっている。
今年の年末年始は3日ほどゆっくりできる。
ちょっと自分の食の変遷を辿ってみようかな?
なんて思っているうちに、今年も後僅か・・・
ただの時間の流れだが、
人は年の変わりに1年を振り返ったり、
正月にその年の目標を考えてみたり、上手く節目を使うものだ。
皆様、良いお年を!
北田屋
〒020-0871 盛岡市中ノ橋通一丁目3-25