ジョルジュ・ムスタキ「シャンソンChansons」
NHKの朝ドラの回転焼きが話題。
カムカムエブリバディ。
見てみたら美味しそうだ。
用事で、出かけると言うと「どこまで?」とみんな聞く。
「八幡町の界隈です。」
答えると口を揃えて「おやき!」
盛岡八幡宮に向かう道は一直線。
そこを西に。
数百メートル先の中津川まで真っすぐ道は伸びる。
門前の一直線は珍しいと聞いた。
今は南大通で分断され、渡るとすぐに肴町。
その辺りを昔は、生姜町と言った。
古い街並みが続く、この辺りを歩くと楽しい。
そこに「佐藤氷店」がある。
番組では「回転焼き」だが、盛岡界隈では「おやき」。
看板には「大判焼」と書いてあったが暖簾は「おやき」
前に「おやき」を載せた時、沢山のコメントをいただいた。
今川焼き、太鼓焼き、黄金焼き、回転焼きなどとも呼ばれる。
関西では、なんと「御座候(ござそうろう)」と言うそうだ。
福岡の蜂楽(ほうらく)饅頭、青森の浅草焼き、十勝焼などもあった。
こんなに呼び名がある食べ物も珍しい。
今川焼きの由来は、江戸時代に神田川の今川橋の辺りで、
「今川焼き」というお菓子を売り出したらしい。
それから、昭和の30年代に「大番」という名の小説が流行ったらしい。
愛媛が舞台で、県内の会社が「大番焼」と名付け、
焼く機械を「大判」呼んで発売し、広まったとの話もある。
物語も色々ありそうだ。
「6個下さい。」と言うと、
「少し、待てますか?」
「はい、待ちます。ひょっとして朝ドラ?」
「なんだかテレビを見て食べたくなったという人が来ます」
小さな子の手を引きながらお母さんが来た。
「どうぞ、お先に」と一度店を出た。
「あっ、すいません」と入れかわった。
「ありがとうございました。」と母と子が出てきた。
親子で食べる姿が浮かんだ。
夏はかき氷、冬はおやきの佐藤氷店。
その歴史は古い。
何より、継がれていくことの嬉しさ。
若旦那さんと世間話をして店を出た。
袋の中は、ほかほか。
温もりを抱えて雪道を歩いた。
途中で、「しまった、聴くのを忘れた!」
昔、チーズドックも売っていたという話があり、
聞いてみたいと思っていた。
また次の楽しみにしよう。
皆に届けると喝采!
自分も2個を確保して、ゆっくり食べた。
ふわふわの中に餡子、まだ十分温かく美味しい。