Tete Montoliu - Piano Bolero . Frenesi, Contigo en la Distancia, Maria Elena
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盛岡の街を歩く。
吐く息は白く長く伸びる。
宵の口の白い三日月。
旧町名葺手(ふくで)町に入る。
お気に入りの通り。
少し行くと老舗そば屋のそば処「東家」。
屋根には真綿のように積もった雪。
創業、明治40年。
盛岡のそば文化を支えてきた老舗の一つ。
サラリーマン時代は何度も2階で宴席。
「わんこそば」も数回食べた。
アベレージは120杯前後。
今日は3人で東家で夕食。
2人は、「牛ごぼう鍋焼きうどん」。
盛岡界隈には新旧のそば屋が多くあり、
冬には鍋焼きうどんを出す処も多い。
こちらにまでゴボウの匂い。
「牛肉とごぼうは合うな~」
と言いながら、ふうふうして食べている。
私も頷いた。
しばらくしてテーブルに「手打ち雉子(きじ)の骨団子そば」。
メニューを見ていたら、思い出したのだ。
数年前になるだろうか、東京から来た人を連れて来た日、
このそばを食べて「美味しい」と言っていた。
セリが多いのもいい。
雉のツクネ。
たまにコリコリッとした食感。
美味しい。
手打ちのそばもコシがあり、喉ごしもいい。
「蕎麦喰うは、始めツルツル、後でカメカメ」
学生時代、東京のそば屋の壁の貼り紙を思い出す。
以前、取材でそばを打つところを見せてもらった。
それ以来、手打ちのファン。
温まって東家の玄関先で解散。
ひとり改めて建物を見ていた。
2階を見上げると、窓のデザインにも歴史を感じる。
先ほど入れ違いの数人が、わんこそばを食べに上って行った。
「麺のまち」と言われ、
麺サミットが開催されたり、わんこそばの大会があったり、
わんこそば、盛岡冷麺、じゃじゃ麺の三大麺の街。
石川啄木は、渋民の代用教員時代、
正月に地主さんから招かれ、
振舞われた蕎麦を16杯もお代わりしたという。
宮沢賢治も蕎麦好きで、
天ぷらそばと一緒にサイダーも注文したと言われている。
そろそろ、わんこそばを食べに来てみよう。
もう100杯は無理かなあ~
いや、まだいける!
〒020-0871 盛岡市中ノ橋通一丁目8-3
019-622-2252