Tony Bennett performing "Blue Velvet" with K.D. Lang
<音楽が流れます、音量に注意>
珍しく仕事に夢中。
「おっ!もう7時過ぎてる、ご飯にしましょう!」
と声をかけた。
「はい」
3人で和食屋「ふくしま」へ。
近いのでみんなコートを置いたまま。
ところが思ったよりも風が冷たい。
誰からともなく足早に。
「すいません、ご飯だけなんですが?」
「いいですよ、どうぞ。ただ焼きおにぎりか、お茶づけぐらいです。」
それぞれ好きに頼んだ。
待つ間、ふくしまのパンフを見ていた。
テイクアウトやおせち料理が載っている。
このご時世、それぞれの店で工夫を凝らしている。
盛岡では昼の賑わいが戻ってきたが、まだ夜は淋しい。
「お待たせしました。牡蠣の天ぷらです。」
3人分の取り皿もある。
薄衣に閉じ込められた宮古産の牡蠣。
噛むと牡蠣独特の風味がジュワーっと広がる。
中々の大物。
塩もつゆもいい。
「美味い!」と連呼。
私が頼んだのは牡蠣鍋。
「やはり、牡蠣そのものを味わう鍋はいい。」
大勢で、鍋を囲んで日本酒。
鍋奉行を自負する者としては、そんな時が待ち遠しい。
そして、もう一人の人が頼んだ「穴子の白焼き」
これには、揃って小さな歓声。
危うく大声になるところだった。(笑)
これも一切れいただいた。
レモンを軽く絞り、ワサビをのせた。
焼けた皮の香りを深く吸い込んだ。
パリッとした感触に続くふんわり。
肉厚の穴子に言うことなし。
実は、もっと食べたくて仕方がなかった。
それに日本酒が欲しかった。
すると隣で、「白ワインにも合いそう!」
みんな、何度も頷いた。
焼きおにぎりが来た。
焼かれた味噌の香り。
のせられた大葉。
「美味しそうですね~」と言うと、
「美味しいのです。」と返ってきた。
私の頼んだお茶漬けを大将が、
「牡蠣鍋の汁で、雑炊にもできますよ。」と言う。
「お願いします!」と感激の即答。
ご飯が牡蠣の旨味を吸い込んでいる。
食べ終えて大将に、
「いや~ 美味しかった。ありがとうございます。」
と言った。
なんか「ありがとう」を言いたくなった。
外へ出ても風の冷たさを感じない。
体の芯で、牡蠣と穴子のパワー全開。
戻ったら片付けて解散しよう!
歩きながら「明日、頑張ろう。」
と言うと飛び切りの笑顔が二つ。(笑)
和食屋ふくしま
岩手県盛岡市八幡町5-12-1F さわだやビル