パッヘルベル - 3声のカノンとジーグ ニ長調(編曲:M・ザイフェルト)より カノン カラヤン ベルリンフィル
<音楽が流れます、音量に注意>
小説「雲を紡ぐ」(伊吹有喜)には、
舞台となっている盛岡が、楽しくなるほど登場する。
時々、追いかけてみようと思う。
主人公の祖父が好きな「機屋(はたや)」のコーヒー豆を買いに
大きな通りから少し入った住宅街の中にある「機屋」
ネルドリップのコクと深い味わい。
美味しい珈琲とスイーツを求めて時々訪れる。
厳選された世界中の豆をネルドリップで丁寧に淹れる珈琲。
本を追いかけて来た、その日は二つの珈琲の飲み比べ。
ブラジルともう一つは、ケニア?コスタリカだったかな?
一週間ほど経って忘れてしまった。
コーヒー通ではないし、近頃のもの忘れ癖。
で、ご勘弁。
とにかく味わい深く美味しいのです。
オーダーして待つ。
オーナーの丁寧に真剣に淹れている姿を見たり、
壁の置物やカップを眺めたり。
この時間がいい。
しばらくしてテーブルに並ぶ。
小振りながら見事なカップとソーサー。
いつもながら、そこに目を奪われる。
見ていると二つの珈琲の香り。
飲み比べると、
普通の舌でも酸味、濃厚さの違いだけは分かる。
「雲を紡ぐ」の主人公、山崎美緒は、
店の落ち着いた雰囲気とカウンターの背後に並ぶ美しいカップに心惹かれる。
雲を紡ぐを思い出しながら、
じっくりと珈琲の深い味を楽しむ。
それにモンブラン。
深まる秋を口にする。
後味にラム酒だろうか?
仄かに薫る。
この味までは、美緒は知らないだろう。(笑)
さて、そろそろ仕事に行かなくては。
盛岡には、沢山の珈琲店がある。
しかも、それぞれが個性的。
ゆっくりしたい時、
誰かと話したい時に行く店、
珈琲そのものを味わいたい時など自然に使い分けている。
たぶん、暮らす人達もそうなんだと思う。
美緒は、時を越えたホームスパンの赤い布を辿って盛岡に来た。
盛岡の人とホームスパンと街の風景に解されて自分を取り戻していく。