盛岡食いしん爺日記
<音楽が流れます、音量に注意>
窓ガラスの向こうは雪。
四方に自由に舞う。
珈琲を飲みながら見ていた。
自由に見えるが、風に吹かれて流されている。
二杯目はミルクをたっぷり。
昼も近いが今日は真冬日の予報。
先日、膝まで積もった大雪は溶けない。
あの日、朝から細かくさらさらの白い雪が降り続き、
午後から湿った雪に変わった。
今日は4回目のワクチン接種。
予約は10時半。
注射が終わって副反応がないことを願いながら駐車場へ。
車の外から、ちゅんちゅんと聞こえる。
雀の群れだ。
Tony Bennett - The Very Thought Of You
駐車場の白い壁。
こんな所に餌があるのだろうか。
忙しそうだが、楽しそう。
微笑んでしまう。
寒さに体を丸くして、ちゅんちゅんと鳴く。
腰に手をあてたおじぃちゃんのように歩く。
雀たちは自由なんだろうか?
駐車場を出て仕事場へ向かう。
街はどうなっているのだろう?
ちょっと遠回り。
十年に一度、あるかないかの光景。
盛岡では一度積もると溶けにくい。
昼でも気温が上がらない北国の街。
夕方から、会議、続いて夜もオンラインミーティング。
それまでちょっとドライブ。
「自由に暮らしていて羨ましい」とよく言われる。
30分ほどで小岩井農場。
一本桜も冬化粧。
ほぼ白と黒のシンプルな世界。
陽射しは雪を輝かせ、一方で影を作る。
この世界を見る人に伝わるように撮りたいものだ。
ここから、十数分で行ける温泉もあちこちにある。
西へ向かうと奥羽山脈の山並みに雪雲。
その先陣の風が雪を舞い上がらせる。
やはり、雪は風に従う。
そろそろ引き返そう。
街に戻った。
まだ時間がある。
4時を過ぎても、まだ明るい。
擬宝珠のある上の橋を東へ渡る。
袂からほど近い蔵の喫茶「一茶寮(いっさりょう)」へ。
1階はギャラリー彩園子(さいえんす)で一茶寮は2階。
中は広い。
重厚感のある太い柱や梁。
木のオブジェ。
敷地の中にあった桐の木で作った椅子。
見かけと違いとても軽く座り心地もいい。
蒸しパンセットを頼んだ。
熱々でふかふかの蒸しパン。
スープもついてくる。
テーブルの敷物には「南部もりおか、物売りふれ声」と書かれている。
珈琲もセットにつく。
昭和50年頃には、始まっていた「一茶寮」。
古くから盛岡には、ほかにも蔵の喫茶店がある。
ほんと、いい街だ。
ここは、時間の流れが外とは違うようだ。
珈琲を飲みながら、
色々想う時は自由なのかもしれない。
盛岡市上ノ橋町1-48 1階 ギャラリー彩園子 2階 一茶寮 |