Love Theme, Orquesta Real de Xalapa, Esencial
<音楽が流れます、音量に注意>
9月の下旬になっても丘一面に咲く向日葵。
昨年の秋、長袖シャツにジャケットを車に積んで、
どんなだろうと見に行った。
今年は、地元の新聞にも大きく掲載され、咲いたのを知った。
暖かい日の午後だったが一応、トレーナーを手に。
道はインプットされている。
盛岡から1時間と少しで奥中山高原に着いた。
陽は西に傾いているものの、まだ高い。
向日葵は、太陽と反対を向いて少し俯き加減。
傾いた陽射しを浴びた向日葵の丘。
段々に影が横切り、立体感を増す。
まだ、沢山の人が見に来ていた。
みんな静かに見入っている。
それはこの丘の物語を知っているからだろう。
青年海外協力隊でパラグアイで見た向日葵。
南米で奥さんと知り合い、実家の奥中山に帰って来た。
酪農を引き継ぎながら、子供たちのために家から見える丘一面に植えた。
しかし、父は若くして逝ってしまった。
今も、その意思を大切に祖父、弟さんなどが咲かせる。
昨年来た時、丘を眺めていると虹。
帰ろうとした時、近所の人と出逢い、物語を聴いた。
胸が熱く、高原の冷たい風を忘れた。
<2020年の向日葵の丘>
<昨年に見た虹>
あれから、もう1年が過ぎた。
今年は、昨年より太陽が高い時間に来られた。
向日葵は、ますます元気で、一輪一輪が立派に見える。
蜂が蜜を吸いに来た。
明るいうちにせっせと働く。
奥さんと子供たちの暮らす家から、微かに聞こえた笑い声。
夕焼けの空から、多くの人が訪れる光景を見て微笑んでいる気がした。
昨年は、少し淋しい想い抱いて帰ったが、今年は向日葵の丘に元気をもらった。
国道4号線に出て、ひと休み。
「クレムリ」で、ソフトクリーム。
ジャージー牛のミルクを使い、黒糖入りのコーン。
フレッシュなミルクの味とサクサクでほんのり甘い。
夏の終わりの爽やかな味がした。
まだ陽は傾くも、山並みに隠れるには時間がある。
帰る前に、ちょっと辺りを走ってみよう。