Villagers - The Pact (I'll Be Your Fever)
<音楽が流れます、音量に注意>
盛岡市の玉山の辺りを走れば東に姫神山。
西に岩手山。
どちらも黄金色と水色の空の間で存在感。
山に纏わる伝説。
岩手山と姫神山は仲睦まじい夫婦だった。
ところが、岩手山が早池峰山に心を奪われ、オクリセン(送仙山)に妻の追い払いを命じた。
送仙山は、姫神山を気の毒に思い北上川の東に置いた。
するとまだ居座る姫神山に怒り、命に背いた送仙の首をはねた。
それで山の頂上付近が平らで、頭部は岩手山の麓の鞍掛山となった。
そして、同じ年に岩手山と姫神山を上ってはならないとか、
岩手山と姫神山と早池峰山はなかなか一緒に顔を出さないとか、
色々な言い伝えもあるようだ。
それだけこの地の人々の暮らしに根ざしてきた山々なのだろう。
昔話を思い出しながら、好摩の「たかむら商店」へ。
今日は見るだけのつもり。
ところが本マグロに惹かれた。
美味しそうで、小分けになっている。
しかも安い。
「食べたい!」
とうとう刺身を買った。
少し遠回りして網張の麓「ありね温泉」に行く予定だった。
すぐに温泉に向かった。
今月から3年ぶりに再開したバドミントンの筋肉痛を癒す。
そこで考えた。
「本マグロをどうしたらすぐに食べられるか?」
段取りを整理して風呂からあがった。
少しのぼせ気味。
山を下り、雫石の方へ。
スーパーで、小分けされた大葉、煎ったゴマと醤油の小瓶を買った。
車に戻り、盛岡方面へ、
近郊のコンビニへ停めた。
もう暗くなり出している。
ご飯を買い、電子レンジで温めてもらった。
味噌汁を買いお湯を注いだ。
いそいそと車に戻り、仕度を始めた。
本マグロの刺身に醤油をたらし少し漬ける。
その間に、熱々のご飯をさます。
数分後、プラスチックの容器のご飯に、大葉をちぎってのせた。
次にマグロをのせゴマを少々。
先に味噌汁をひと口。
いよいよ口に運んだ。
「美味い!!」
臭みもなく中トロのように溶けていく。
大葉とゴマを買って正解だった。
漬けには時間がたりないものの、これは美味い!
超簡単、本マグロの漬け丼!
と言ってもいいだろう。
帰ってから、たかむら商店で買ってきた海老カツとメンチ。
充実の夕飯となった。
ゆっくり珈琲を飲みながら、半日を振り返る。
考えれば、美味しく食べられるものだ。
「そうだ、アウトドアでこれを作って食べてみよう!」
鞍掛山に登り、山頂か麓で本マグロの漬け丼を食べてみたい。
準備を考えるだけでときめく心。
誰かを誘って行けば、知恵も倍増して更に美味しくなるに違いない。
秋の夜長に、そんな事を思うのも楽しい。
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