2018 Stardust-Shine ÈLIA BASTIDA, SCOTT HAMILTON, IGNASI TERRAZA & JOAN CHAMORRO TRIO
<音楽が流れます、音量に注意>
「秋の日は釣瓶落(つるべお)とし」と昔、よく聞いた。
もはや、スマホ世代には通じないだろう。
「つるべ」と言われても「鶴瓶?」と聞き返されるかも。(笑)
水を汲むために竿や縄の先に桶をつけて井戸に下ろす。
スル~ッと桶が井戸に落ちるように陽は傾く。
ものの例えも時代と共に変わるのだろう。
解説を試みても「竿」「桶」や「井戸」の説明が必要になる。
雫石の鶯宿温泉に向かう道。
たわわに実った稲穂を見ながら、そんな事を思っていた。
北の大地は、日毎、晩秋へ。
見ていたら艶やかな新米が目に浮かぶ。
稲刈り。
黄金色の中で働く夫婦。
昔の稲刈りをあまり見た事はないが、沢山の人が鎌を握って並んでいたはず。
目の前には2人だけ。
逞しいコンバインが何度も行き来して中に溜まる。
「お~」
トラックにはき出した。
待ち望んでいた収穫なのだろう。
どこか楽しげ。
しばらく見ていた。
「まてよ・・・」
奇妙な男に見えるかも。
車を走らせ別の場所へ。
丁度、最後の一条。
刈り終えると、コンバインは道に上がってきた。
きっと家の方に向かうのだろう。
すれ違いざま、ぺこりとお辞儀をしたら、返ってきたニコニコ顔。
なんだか嬉しくなった。
もう少し回ってみたくなった。
黄金の棚田の向こうに雲を棚引かせて岩手山。
日本の原風景が広がる。
道端のコスモスにも車を停めた。
余分な肩の力が抜けていくようだ。
温泉に入って更にリラックス。
今度は盛岡の北、玉山の方へ走った。
向かったのは「カフェ・ピッツェリア ヴィラ玉山」
雰囲気のある入口。
石の窯を見て、ピッツァが食べたくなった。
頼んだマルゲリータがテーブルにのる。
いい匂いが立ち上がる。
夏の太陽のようだと思いながら、切り始めた。
好きな大きさに切れるのも嬉しい。
モチモチの台は、耳まで美味しい。
トマトソースとバジル。
たっぷりの珈琲を飲みながら、ぼんやり。
近頃、3年ぶりに始めたバドンミントン。
以前とは全く違う自分の身体。
「まあ、焦りは禁物だ、じっくりいこう、そして何より楽しもう。」
と思った。
美しい風景、温泉と美味しい物で、心も和んでいるようだ。
久し振りにゆっくり珈琲を飲んだ。
今日、見てきたばかりの田園風景が映像となって蘇る。
ここ2年以上、新幹線にも乗れていないが、
近くでも目を凝らせば色んなものが見えてくる。
歩くほど、まだまだ盛岡界隈でも発見がありそうだ。