When I Fall In Love · Trijntje Oosterhuis
<音楽が流れます、音量に注意>
あれから、1年。
麦の刈り取りの頃だった。
季節の移ろいを感じるでもなく
ぼんやりしていた。
初夏の田園の緑は最高潮で、ある人が言った。
「田んぼは、抹茶を散らばしたようで、麦畑は番茶!」
言われて気がついた。
昨年、6月下旬から7月にかけて数日、大学の附属病院にいた。
医師、看護師さんに救われた。
手術室の前日、麻酔の管などの準備。
何も言わなかったが、「パソコンを使えるように」と手首を楽にしてくれた。
その晩も夢中で叩いたキーボード。
今は、歩くことを勧められ、
鶯宿の温泉や御所湖ファミリーランドで、
パターゴルフをしたり街を歩いたり。
時が経つのは早過ぎる。
365日もあるのに、いったい何をしていたのか?
バスケットのゴールを見ていた。
今、ボールを持ったら、どうだろう。
185センチの身体は、宙に浮くだろうか(笑)
近寄るとゴールは高く、遠い。
コートを駆け巡っていた頃、ある大会に行った。
盛岡から車で2時間半。
朝からの1回戦に後続が間に合わない。
ユニフォームもない。
先に着いたのは5人。
たまたま、古い緑のユニフォームが3枚。
薄い緑と濃い緑のTシャツを持っていた2人。
3分前の笛。
床に座り、皆で2枚のTシャツの背中にテーピングテープを貼った。
7と11。
相手チームや観客席も指差して大笑い。
確かに異様な光景。(笑)
ファイブファールをしないことだけを確認。
5人は、ゆっくり始動。
前半の中ほどまで、相手をノーゴールに抑える。
静かになる相手のベンチと観客席。
後半、ひとりが3つ目のファール
ゆっくりボールを動かし始めた。
トリプルスコアで終わりかけた頃、味方の8人が到着。
ベンチに手を振ると一人のTシャツから白いテープが床に舞い落ちた。
ほどなく終わりの笛。
盛岡に帰りある方と約束。
愛染横丁と言われる路地にある北田屋さん。
天ぷらそば定食。
ご飯も煮物、漬物も美味しい。
長く通うファンも多い。
あっさりしていながら、出汁の効いた汁に蕎麦の風味。
いつまでも飽きのこない優しい味。
海老もぷりぷり。
向かいの方は、冷風麺。
「今年、初の冷風麺だ!」と喜ぶ。
「美味しいなあ~」と小食な人が言った。
「もっと食べたくて、お代わりしたくなる!」
サラリーマン時代、週に2日は通った。
ランチや残業前のカツ丼や天丼、そば定食。
夏は冷やしたぬきの大盛り。
店の御主人も奥さんも山好きで、早池峰山だけでも40回は登ったそうだ。
「今はコロナで、なかなか出かけられない」と残念そうだ。
いつも季節の花が飾られている。
今日も元気をもらった帰り道。
愛染横丁の猫さん。
邪魔しないように、そっと1枚。
さて、少し遠回りして街を歩いて帰ろう。