Peace Piece · Bill Evans
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「お山カフェ アスチルベ」でランチの後、
あまり時間はなかったが、すぐ近くの「早池峰神社」へお詣り。
杉木立の中、ゆっくり。
平成21年にユネスコの無形文化財に指定された早池峰神楽。
500年を越える歴史。
神楽を見に全国からファンが集まる。
この神楽殿で踊るのだろうか。
明確な記録資料等は、現存していないらしいが、
文禄4年(1595年)と記された獅子頭や、
長享2年(1488年)の神楽伝授書があり、
長い歴史のある神楽。
岳妙泉寺(早池峰神社)は、
正安2年(1300年)開設と伝えられ、
早池峰山信仰の歴史は古い。
大同2年(807)、藤原鎌足の子孫が、
山頂に祠を建立したのが始まりといわれ、
藩政時代には旧南部の庇護のもと社殿が建立。
現存する本殿には、慶長期の堅実な手法の装飾が施されているそうだ。
歩むほどに空気が変わる。
境内に見事な枝垂れカツラ。
世界的にも例のないもので、大樹となったが、
一度は伐採され、後に切り株から新芽が出て
各地の寺院などに枝分けされたとある。
現在、盛岡の「南部しだれ桂」の3本は国の天然記念物。
600年近い歴史の中で、
安倍貞任が立て籠もった伝説や
南部藩時代の隆盛などを経て、
明治期の廃仏毀釈により、
早池峰神社(新山堂)などを残し栄華は消えた。
時代ごとに起きる波は山の懐までやって来る。
ここは、パワースポットとしても有名。
確かに何かを秘めているような空気感。
座敷わらしの伝説もあり、
「参拝すると家までついてくることがある」との言い伝えも。
毎年4月、座敷わらしの祈願祭があるらしい。
本殿の奥に「白龍社」
倒木は苔むし自然に拝む心に。
ここも伝説の宿るパワースポット。
森の奥で、座敷わらしが駆け巡っているような気がして耳を澄ます。
苔が伸びていた。
この時期だけ地上に伸びた姿は苔に見えない。
しかし、数百年前、この地に来るには大変だったのだろう。
曲がりくねった細い路、鬱蒼とした森。
感慨に耽ってしまう。
お詣りして、
花巻、北上での用事を終え、盛岡へ戻った。
「いなだ珈琲舎」でひと息。
店主も花巻ゆかりの人。
生しぼり、レモンスカッシュ。
テーブルにのった姿が素敵で、身をのり出す。
とても爽やかな味。
後に残るレモンの香りが体中を包む。
目の周りの疲れが飛んだ。
とてもすっきりとした後味。
お代わりしたくなる。
「レモンを食べたくなった」
「お好きにどうぞ」と彼は、微笑む。
酸味が心地良い。
アクリル板越しの隣の人は、「オトナのクリームソーダ」
メロンシロップ、アイスクリームとも自家製。
こだわる店主の想い。
それを楽しみに集う客。
隣は、微笑んでアイスクリームを食べ、ストローを加えた。
「むむ、美味しい、メロンだぁ~」
笑うしかない。
「次は、これだ」と決めた。
雑味のない珈琲のファンが多いが、色んな楽しみも待っている。
一杯で息を吹き返す。
脚に力が蘇り事務所に向かった。
「あれ、早池峰神社の話をするつもりで、すっかり忘れていた」
早々,話しに来よう。