Mal Waldron – Catwalk
<音楽が流れます、音量に注意>
一戸(いちのへ)町の一守(いちもり)書店さんに行く前、
近くの食堂 常前(じょうまえ)さんでランチ。
今の奥さんで4代目。
3時も近く、定食は終わっていた。
奥さんは、もうすぐ80才と聞いたが、
背筋が伸び、身のこなしが軽い。
肌も艶々。
「若さの秘訣は何でしょう?」
「毎日、調理してお客さんと話しているから」
いつも刺激をもらうそうだ。
地元の野菜が溢れるタンメン。
スープに旨味が溶け込んでいる。
ツルツルの麺は、時間がたってものびない。
九戸で作られている麺。
あ~美味しい。
<以前に食べたラーメン>
楽しいランチだった。
外は陽も傾き、肌寒いが心身と共に温まっている。
歩いて2、3分で一守書店。
歴史を感じる店構え。
子どもの頃に楽しみだった本屋さんを思い出す。
いつまでも立ち読みしていたあの頃。
少年サンデー、マガジンなど。
店の人の視線を感じたら退散。
初めて買い物をしたのは駄菓子屋で、
もう少し大きくなって本屋だった。
一守さんは、帰ってきたばかり。
教科書の仕事も一段落で、
色々な本をレジの傍に並べていた。
久し振りの訪問で弾む話。
いつもアポなし。(笑)
次は連絡するつもり。
萬代館の中を案内して欲しいのだ。
前は映画館だったが、
今は色々なイベントを開催。
さて、
書店に入ってビックリ!
見事な木彫りの熊。
先日、新聞に載っていた。
後ろ姿が可愛らしい。
一戸、二戸から九戸までの地名がある。
範囲は岩手県北部から青森の南部と広い。
「戸(へ)」とは、馬を育てる牧野に由来。
有数の馬産地だった名残りらしい。
一戸と言えば縄文時代の「御所野遺跡」
縄文中期の遺跡で、
4、5百軒もの竪穴式住居があり、
当時、最大級の規模という。
御所野に行くと多くの土器が展示され、
何かを語りかけてくるようだった。
長い歴史を経て、
宿場町として栄えていたが、明治期になると汽車が走った。
一戸駅は、保線区が置かれ多くの職員がいた。
昭和30年代、町の人口は2万6千人を超えていた。
色んな話をして一守書店さんを後にした。
帰る前、
常前さんの先にある広い空き地を見に行った。
一戸病院があった場所。
まだ門柱が残り、名前が記されていた。
移転する前は「常前」さんは、
道を挟んで商売をしていたそうで、
「行き来する人も多く、とても忙しかった」
前に、奥さんが懐かしそうに語っていた。
どこの街もそうだが、広く走りやすい道路ができ、
人の流れも変わっていく。
「街は、生きている」
今は、昔の街を歩き、
暮らす人と話すのが楽しい。
<その3へ続きます>