Simply Red - A Song For You
<音楽が流れます、音量に注意>
「是非、味わってみたいですね~」
語尾が上る。
目的は、ゲイシャ。
<AURORA COFFEE ROASTERS>
オーラ珈琲のオーナーが絶賛する世界最高峰と言われる「ゲイシャ」
盛岡から西隣の町、雫石に入ると急に雪が多くなる。。
辺りは白く、空と山だけが青い。
西の奥羽山脈に陽が沈みだすと、
岩手山の頂上にだけ陽があたる。
綺麗だが、
稜線に沿って湧き出る様な雲。
あっという間に頂上を撫でるようにして消えていく。
すぐに北西の冷たい風が吹き、雪が舞うだろう。
「綺麗だと思って見ていたら、山頂の雲、凄く早いですね」
こちらを見る。
「ひと息ついたら、暗くなる前に帰りましょう~」
雫石の御明神郵便局からすぐ近い。
この御明神という地名も気に入っている。
雪かきされた駐車場に停めていると、
オーナーがドアを開けて迎え。
4席あったがコロナで、2席。
小さなカフェでも、豪華な珈琲のラインナップ。
オーナーの世界が広がる。
初めての人は、狭い空間を見渡しながら、
念願のオーロラコーヒーで、
ゲイシャを手に持った。
ひと口飲んで、
「口に入れた時の味と後味が違いますね~」と頷く。
「フルーティー」だと言う人、
「深い味わいの紅茶みたいな味」や「喉越しがとてもいい」
など言う人も。
ボキャブラが減少傾向の食いしん爺は、
「とても美味しい」
するすると飲んでしまい、
香りを残し、気がつくとなくなっている。
その芸者が、ドリップパックになった。
パナマ、ベルリナ農園のゲイシャの贅沢な一杯。
初めて「ゲイシャ」と聞いて、
「芸妓さんとの関係は?」と思った。(笑)
エチオピアにゲシャ村があるらしい。
この村で自生していた種が起源となり、
「ゲシャ」が「ゲイシャ」と伝わり世界に広まったそうだ。
珈琲の世界に衝撃を与えたゲイシャ。
「一度の飲むと虜になる不思議な味」などと評される。
それだけに値段も最高峰。
食いしん爺としては、
自分に、年に何度かのご褒美。
やはり、オーロラコーヒーに来て飲みたい。
ドリップパックをオーナーに淹れてもらった。
部屋で淹れる時の参考にするため。
しっかり見ていた。
暗くなる前の帰り道、
助手席の人に、ある人の話をした。
「やりたいことは小さな場所からでも、始められる」
すると、
「なんか、モチベーションが上がりました!」
買ったドリップパックは、
今の仕事を成し遂げたら淹れてみよう。