Shakatak " Invitations " (1982)
<音楽が出ます、音量に注意>
「田苑」に行ったのは、いつだったかな?
と思い出しながら向かっていた。
ドアを開けるとテーブルは、いっぱい。
カウンターの席が少し空いていた。
この前、女将が「麺を変える」と話していた。
「中華そば」とトッピングに「極太のメンマ」と「ネギ」を頼んだ。
じっくり丁寧に作るので、しばらく待つ。
途中でご飯も頼んだ。
青年が慎重に運んで来た。
<中華そばに、トッピングのメンマとネギを入れた>
少し手の空いた女将が、
「麺を変えましたよ。あれからスープも試行錯誤してたんです」
と言う。
確かに麺のことは聞いていた。
ツルツル感が増し、美味しい。
そして、あっさり系のスープ。
比内鶏をたっぷり煮込んだスープは、
透明感が増し、前よりまろやかで優しい味。
とても美味しい。
「どうでしょう?」
と聞かれ、
「前より美味しくなったと思います」
と言った。
女将と青年の顔がほころんだ。
「あっ 息子です!」
息子さんは試食の担当で、ずいぶん食べさせられと苦笑い。
盛岡の朝市で、
中華そばを出していたお祖母さんの孫になる。
時々、手伝っているらしい。
女将は、中華そばを作り出した頃のスープ思い出したりして、
工夫を重ねていた。
極太のメンマ、チャーシューといい感じだ。
これぞ「中華そば」
てっきり前に来たのは、
ひと月ぐらい前の事だと思っていた。
話をするうち、今年になって初めてと知る。
昨年の12月に来て、3か月半もたっていた。
その間、女将は、初めの頃に戻ったり、
色々と試行錯誤。
それに比べて自分は、時間の感覚も麻痺して、今年も、
もう4月。
何をしていたのだろう。
一杯の中華そばから、色々と思う。