Sentimental Journey -- Beegie Adair Trio

<音楽が出ます、音量に注意>

 

 

 

盛岡の紺屋町の通りとかつて葺出町と言われた小路を結ぶ狭い路地。

歩けば2、3分。

知る人は、「愛染横丁」と呼ぶ。

そこに、蕎麦の「北田屋」さんがある。

辺りは、盛岡の古い街並みが続く、私が好きな街。

訪れる観光客も多い。

 

サラリーマン時代、週に一度は食べに来た。

今の若い世代は、コンビニに並ぶが、

その頃は昼休みになると連れ立って早歩き。

それぞれの店を目指した。

近くに官庁街や銀行などが多く、

昼には、サラリーマンで賑わう店の一つだった。

 

北田屋さんに来るとたいてい「冷たぬきの大」か「そば定食」

 

<冷やしたぬきそば>

 

何と言っても、冷やしたぬきそばの特徴は、揚げ玉。

揚げ玉は、細かくて食感、喉越しともに良く、風味高いそばに合う。

始めサクサクで食べすすむと汁に溶け甘みが出る感じがする。

キュウリで口休め。

ワサビがさっぱり感を増す。

 

昔も今も変らず、美味しい。

 

 

創業は、明治20年代で、岩手銀行のレンガ館の向かいにあった。

昭和になり、創業者のお孫さんが、紺屋町に支店を開いた。

そこで修業した八重樫さんが暖簾を譲り受けたのが昭和15年のこと。

そして、現在は2代目の八重樫さん。

冷たぬき蕎麦を始めたのが昭和53年だった。

 

 

飽きない蕎麦を平らげて汁もほとんど残さない。

食べ終わって蕎麦湯を飲んでいると女将さんが、

「あのね、わたしね千葉さんの先輩だったんですよ」と笑う。

古い同窓名簿を見ていたら、私の名前を見つけたそうだ。

「新聞を拝見して、名前を知ってたから、びっくりでした」

「へぇ~ 先輩でしたか!」

2人で「今頃になって気がつくとは」と笑った。

 

それから母校の話になり、

繋がる人を知っていたり思い出話の花が咲く。

話題は、山の話やウオーキングまで広がった。

山登りや散策が好きなご夫婦。

仕切りのつい立には、早池峰山の高山植物の写真も沢山。

 

 

 

 

 

 

シンプルな店内は清潔感漂う。

お品書きも、きちっとしてずらりと並ぶ。

片隅にはいつも花や次節の飾り。

何気ないお客さんへの優しさを感じ、

もう一つの薬味がそばを美味しくする。

 

 

その晩は、いつにも増して長居をしてしまった。

ゆっくり、懐かしい話の出来る場所が増え、

これを自分とっての「馴染の店」というんだろう。

 

 

 

 

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