Over The Rainbow - Beegie Adair Trio
<音楽が出ます、音量に注意>
久し振りに「重兵衛」の暖簾を潜った
先日、ある人に誘われてランチ。
L字のカウンターの端っこに並ぶ。
真ん中辺りに座るお客さんは、日本酒を呑みつつ鮨を摘まむ。
横目で見ていた。
小肌からマグロにいった。
<お得な重兵衛のランチ 1,100円で小鉢と汁椀がつく>
次は、二代目の仕事を見る。
軽く、二回転半で綺麗にネタがのる。
見とれているうちにランチが出来上がった。
小肌に眼がいく。
以前、光ものがあまり得意じゃなかった。
ここで小肌の味を知り、好きになった。
重兵衛では、ランチ専門(笑)
「お得」を嗅ぎ分けるのも技のうち。
いつだったか二代目は、
「ランチで重兵衛の味を知ってもらいたい」と話していた。
<ミズダコも美味しい>
鮨ばかりに目を奪われていたら、誘ってくれた人が、
「美味しいですね、なにか、お鮨にまつわる話ってあります?」
ときた。
小学生6年の時、父が鮨屋に連れて行くと言う。
母は、出かけていて妹と3人で晩御飯。
ところが父は、鮨屋に行く途中、「中華そばが食べたくなった」と言う。
子供2人はスープまで完食して鮨屋へ。
カウンターに並んで座ると得意げに、
「さあ、何でも好きな物を食べていいぞ」
と日本酒を手酌。
迷いながら、雲丹やイクラを指差した。
黙々と食べていると、
「イカは、卵はどうだ。それからかんぴょう巻2人分ね」
少し慌てた父の顔とセリフは、録画の様に覚えている。
話し終えると隣の人は、しばらく両手で口を隠した。
「それって、お父さんの戦略」とまた笑う。
「当てが外れ、食べ続ける2人に慌てたのでしょうね」
「茶わん蒸しと天ぷらの盛合わせも頼んでおきました」
茶碗蒸しは見た目も綺麗で美味しかった。
ワサビが茶碗の中を引き締め、あっさりに纏めていた。
天婦羅も美味しく特に海老は、とても甘い。
いつも見とれてしまうネタの数々。
満足して立ち上がると、
「今日は、おごります」
と気合の入った眼力と両手で制してきた。