<音楽が出ます、音量に注意>
初めて「きじやまカフェ」てランチ
もう一年以上通っている。
いつも手煎り焙煎の美味しい珈琲時間。
オーナー夫妻とお客さんの弾む会話に惹き込まれ、気づけば陽は傾き、慌てて丘を下りる。
ところが一度もランチもディナーも食べたことがなかった。
先日、初めてランチを予約。
女性達も一緒なので軽めに頼んだ。
<海老トマトソースのパスタ・途中から降り注ぐペコリーノ・ロマーノ>
料理も食器も美しい。
オーナー夫婦は「ただ者じゃないな」と想ってはいたが想像を超えた。
<前菜は山芋に卵黄>
サクサクの山芋を包み込む卵黄。
<パスタをひと口>
海老の旨味がトマトソースと一緒になってパスタに絡まる
とても美味しい。
あっという間に半分ほどになると「ちょっと待ってくださいね」と奥さん。
<突然、チーズが降り注ぐ>
パルミジャーノかと想ったら「ペコリーノ・ロマーノ」
イタリアの最も古いチーズ。
ペコリーノとは羊の乳でロマーノはローマ。
今はローマではなく近くの地中海に浮かぶ島で作られているらしい。
雪の様に降り積もり、パスタが変った!
海老トマトソースに積もった柔らかなチーズ。
今度はペコリーノチーズがソースのコクを支配し、味に深みが増す。
とっても美味しい!
ひと皿で、二つの味わい。
さらに、オレンジを横から切った様な断面のままで、ニンニクの輪切りが入っていた。
フォークで摘まみ出して食べる。
これも美味しい。
ニンニクを隠し味じゃなく、主役の一人に。
スープは、味噌汁。
デザートは瑞々しいマンゴー。
続く美味しさに、女性達の歓声は止まない。
珈琲を飲みながら、
食器のこと銅板で焼く肉の美味しさなど尽きない話。
これも美味しいデザート。
オーナー夫妻に伝えることがあった。
先日の電話。
横須賀から時間を作っては盛岡を訪れる人がいる。
子供の頃に三年ほど盛岡で暮らし、父親の転勤で全国を回った。
彼は、盛岡が心の故郷だと言う。
5月に一泊二日で来た。
気になって仕方がなかった「きじ山カフェ」を訪ねたがクローズ。
諦めきれず翌日の昼下がりに再びトライ。
またしてもクローズの看板。
仕方なく細い道を戻りだすとヘルメット姿の青年が颯爽と登って来る。
自転車を停め、迷うことなく緑に包まれた階段を上がる。
しばらく待ったが青年は戻らない。
覗き込むとガラス越しに青年の姿。
空き巣狙いの様に近寄ると奥さんに見つかり「あら、いらっしゃい」
中には青年の他にもピアノを弾くお客さん。
緊張する間もなく話の輪に引き込まれ、珈琲をお代わり、
パンケーキも食べ、気がついたら3時間近く。
彼の声は、まだ熱かった。
と伝えると奥さんは、
「わざわざ横須賀から来てくれたんですよ。楽しんでもらって良かった」
と微笑む。
横須賀の人から、お土産をもらった。
楽しみにしていた「よこすか海軍カレー」
そろそろ食べてみよう。
そして、感想を伝えなくては。