<音楽が出ます、音量に注意>
ブログを初めて3周年!
よく、続いたもの。
何を書きたくて、何を書いてきたのか?
2016年1月に書きだした。
今は、書き出した理由すら朧げ。
「まあ、よし」としよう。
あの年、どうしても晴れ上がった八方池からの白馬三山を見たくて、
とても見たくて、
盛岡から南下、大宮で北陸新幹線に乗り換え長野へ。
白馬へは、バスで1時間。
一度目はガスに包まれていた。
二度目で快晴にあたった。
その日は、金沢から来た人と長野駅で合流。
<八方池は、鏡池だった>
「ほ~っ」と深いため息が出た。
すると傍にいた人が話しかけてきた。
「あたしなんか、神奈川から来て、もう四度目なの、ようやく晴れた」
「そうですか」
「でも、一度、見るとね、もう満足、胸がいっぱい!」
そう言って、とても幸せそうに微笑んだ。
この写真を最近、Facebookに載せたら、ある人のコメント
「あなたの頭上に、龍のしっぽが見えるよ」
なるほど白龍だ。
ゲレンデ、ヒュッテ、コッヘル、ザックなどなど、山の言葉はドイツ語が多い。
ワンダーフォーゲルはドイツが起源。
ニッカボッカ―を着て自然の中で、しがらみから放たれて自由に、ということらしい。
ワンダーフォーゲルとは渡り鳥。
いいね、あちこちへ飛んで行く。
そんな人生、デラシネに憧れた学生時代。
今でも時々自由に飛んで行きたくなる衝動。
生きてきて、今の時代には歳を重ねたって新幹線は、日帰りで八方に行って来れる。
嬉しい。
ケルンは、ドイツ語だとばかり想っていたらアイルランド語だという。
道標という意味に捉えているが、これが好きなんだなぁ~
山の景色は来る度に違い、感動を繰り返すがケルンは、変わらず出迎えてくれる。
「また、来たよ」と挨拶。
長野の山、日本アルプスの質量は、人間の私をズンと圧倒してくる。
気の弱い自分には、峰々を一歩一歩、伝って行こうなどとは考えられないが、
ただただ自然の凄さに虜になるばかり。
始めて雑誌を制作した時、誉めてくれた先輩が話していた。
「岩手の北上盆地に帰って来ると、山並みが優しいと想うんだ」
その対照的な世界に、何故か時々、無性に身を置きたくなる。
八方池から唐松、そして食いしん爺にとって五竜は、ハード過ぎるが、
いつかこの先の唐松岳の赤い小屋に泊まりたい。
朝日を拝んだ時、どんな心で、どんな顔をしているのだろう。
さて、お昼は「笹ずし」
これは、言うまでもなく美味しかった。
食後には、お湯を沸かして珈琲で再会の乾杯。
インスタントでも味は、絶品。
下山途中、標高2000メートルを切った辺りで一休み
北陸新幹線が出来て、東北新幹線と乗り継げば日帰り、弾丸でも十分楽しめ、
翌日は、普通に仕事をしている。
盛岡から朝一番の新幹線で、帰りは最終。
朝早く出て、昼には別世界にいる。
ご飯を食べて復路の始まり。
下に見える白馬に下りてバスに乗る。
ちっぽけな自分だが何度も来れる。
「どうだ!」なんて小さな自慢。
こんな楽しみもあると、後輩達に伝えた。
みんな呆れていた(笑)
でも少しは人生の道標、ケルンになれているのでは、と独りよがり(笑)
考えてみれば、ただ彼らより、ちょっと先に人生を歩いているだけだからなぁ~
長野、善光寺でお参りの時間だってある。
カフェでゆっくり
「あなたは、変わったかしら?」
さて、分からない、その人の瞳に映る自分を見ていた。
「次は、紅葉も見たいし、八方尾根でスキーもいいわね」
この人は、背も高くアクティブで迫力があるかと想えば、
黙って笹ずしと珈琲を用意している優しさもある。
「どっちもいいね」と答えた。