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宮沢賢治の故郷、花巻市
僕は、ここで高校時代の3年を過ごした。
花巻は昔、岩手で盛岡に次ぐ商業都市。
とても賑わっていた。
駅の西口の若葉小学校の西側に「たいやき」で有名な「信ちゃん」がある。
たい焼きを目指して行ったのだが、一歩店に入って思わず微笑む。
駄菓子に混じって「ココアシガレット」がある。
「お~!」
そりゃあ声が出ても仕方がない。
子供の頃、よく真似をした
人差し指と中指に挟んで口に入れる。
その辺に皿を置いて、指で叩く。
今にして想えば、「子供って大人達の細かい仕草も見ているんだなあ~」
あなどれない。
一本、指に挟んで口に運んだ
ふう~っと息を吐いたら、何とも言いようのない味を感じる。
ココアの粉っぽい様で、ほのかに甘い。
「こんな味だったかな?」
味の記憶は無い。
仕草を真似ると大人達が喜んだことは覚えている。
まあ、子供って大人に誉められたいし、笑顔で喜んで欲しいのだ。
今になって自分を顧みれば、そう想う。
たい焼きを頼んでうろうろと見て回る。
33円!
このまま食べるんだ。
「ふくちゃ~ん、頑張れ」と思って見ている朝ドラが浮かぶ。
百円玉一枚でも色々買える
懐かしい、とても懐かしい。
昔は、子供達のデパートの様な場所だった。
考えてみれば、駄菓子屋は、子供達の場所。
昔と今と比べるつもりはないが、公園や路地とかも子供達の場所が沢山あった。
そしてそこは、仕事場みたいなものだった。
確か10円だったかな、大きな厚紙に、一部だけ貼りつけている小袋。
それを剥がして、中にくじがある。
当たると、一番上に大きな袋があり、それが景品だ。
外れると、小さな袋に入っている甘納豆を食べつつ家に帰る。
そんな駄菓子屋が、生まれて中学1年生まで暮らした一関にもあった。
「ばあちゃん屋」と皆が呼ぶ店があり、これは記憶が曖昧だが「じいちゃん屋」というのもあったような・・・
あの頃
学校へ向かう道は、とても長く、帰り道は短かった。
その短いと感じていた道を迂回したり戻ったりして帰った。
小学1年生の頃、繋がった机だったのに隣の女の子と口が聞けなかった。
高学年で一人机になってほっとした。
今の友人知人で、その頃の話しをしても信じてくれる人は、誰もいない笑)
目当てだった鯛焼きを受け取り、店に出ようとして、
女の子二人連れが入って来た。
とても楽しそうだった。
そうそう、とても美味しかった鯛焼きの話は、また、いつか。