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近頃「パン」に興味がある。
盛岡で古いパン屋は「横澤パン」
そこから歴史を辿ってみようか、なんて想っていた。
先日、ある人から盛岡の上堂のホームセンター近くの、
「小綿商店」のスープとパンが美味しいという情報。
<スープもパンもとても美味しかった>
たしか前にも、その存在は聞いたことがある。
近頃、どうも「行ってみたたい!」と想ったはずなのに忘れていることが多い。
「きちんとメモしよう」と手帳に書いたのに、そのまま。
どこかネジが2、3本抜けたのか疲れているのかと想っていた。
やはり、免疫力がおちていた。
長年のストレスは怖いものだとつくづく。
8月の中頃から、未だに通院。
でも、治りかけても忘れっぽい。
これは、また別に原因がありそうだ。
店の前に着いた。
何やら個性的な店構えにワクワク。
ドアを開け
「あれ?」
入口のパンのコーナーが窮屈そう。
辺りは、古着や雑貨かいっぱいの空間。
そういえば、
「雑貨類やら古着やら沢山あって、何屋さんなのか、分からなかったですよ」
と言っていた。
でも、見渡すと、とても楽しい空間。
店の右側、パンコーナーの後ろから、奥にカウンターが伸びる。
テーブルの席は、カントリー風小上がりみたいにな感じ。
面白くて楽しい。
雑然と見えるがバランスがとれている。
カウンターのはじっこに座った。
入り口で選んだパンとスープ。
栗の餡が詰まったパンがとても美味しい。
ほんのりとした甘さと栗の味。
始めにサクッとして後にしっとり。
パンと餡が一つになっている。
カボチャのスープ。
これも美味い!
パンもそうだが、とことん優しい味。
口当たりがよくて勿論、喉越しもいい。
円やかというのはこんな味なんだと想い、幸せ気分に。
すぐにパンとスープが消えた。
満足して、プレミアム珈琲を頼んだ。
東京の有名な店で修業した人が安比高原で焙煎しているそうだ。
この珈琲もするすると飲んでしまった。
美味しい。
「ほんとうに美味しかったです」
と言うと、
「ほんとですか、嬉しいです」
といい笑顔。
「カボチャは自分で育てて、うちの卵は八幡平の「ルーデンス農場」のものなんです」
えっ~! ルーデンス農場!
農場の息子さんがパンを焼き、もう一人がジェラート、
そして娘さんが今話している小綿氏の妻。
数年前、ルーデンス農場には取材に行き、お世話になった。
想い出した。
お母さんが、話していた。
息子がジェラートの店を始めたと話していた。
沢山の鶏が屋根の下や専用の庭を元気に行き来していた光景が蘇る。
農場には、沢山の花があちこちに咲いていた。
その綺麗な中で、獲れたての薄黄色の卵を調理し、撮影した。
生卵が苦手だったが取材中に食べることになった。
神妙な顔でパクリと一口食べたら、後は一気に。
お代わりしたいと想った。
黄身の色は、餌で変わることなど色々と教えてもらった。
「また、来ますね」
「ありがとうございます。また、よろしくお願いします」
明るい夫婦の笑顔に送られて店を出た。
家に帰って、当時の雑誌を読み直した。
「この農場で、勝手気ままなカフェをしたい」
と書いてあった。
小綿商店の夫婦が何度も言っていた。
「農場でカフェをやりたい」
そして、メニューと一緒置おかれた手づくりの近況のお知らせにしっかり書かれていた。
お母さんの夢も子供達と一緒に、実現する日も近そうだ。
一つ、残念だったことがある。
ルーデンス農場のお父さんが亡くなってしまったこと。
見ていて本当に仲良しの夫婦だったのだ。
あの山羊のいる農場の景色は素晴らしい、素敵で美味しいカフェが楽しみだ。