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月に2度は訪れる盛岡の老舗蕎麦屋「直利庵」
12月に入って今年の盛岡は、なんか寒く感じる。
向かいで手を擦りながら、
「さて、ちゃんとメニューを見てみようっと、あれっ!こんなのあったかしら?」
カツ中華じゃなくて「カツカレー蕎麦」
お品書きをとってみる。
あれ、ほんとかな・・・・よく見ると確かにある。
「また、あたしのことを信じてないのね」
笑ってごまかして、その「カツカレー蕎麦」を注文。
向かいの人は、中華そば。
カツ中華のカツもサクサクしていたが、
カレー風味の汁に、サクサクのカツと合間に食べる甘いネギ。
そして鰹出汁が良い具合。
いいバランスだと自然にニンマリしたらしい。
「なに、にやにやして気持ち悪いわね、あのさ、あたしが発見したのよ」
味見の強要(笑)
ドンブリを一時交換、
中華そばも久し振り、美味しい。間違いなく2杯はイケる。
蕎麦屋の出汁の効いたスープ。
中華そばは日本の食べ物だとつくづく。
さて、またカツカレー蕎麦
あれ、だいぶ減っている気がする。
もともとあんかけ系が大好きだ。
あんかけカレー風味・カツ、ネギ入り蕎麦という風で、とても美味しく温まる。
老舗の意外な取り合わせに想えるが、
直利庵のカツ丼もカレー蕎麦も美味しいし、それに更科の上品な蕎麦と鰹出汁。
美味しい物がドンブリに素敵なバランスで詰まっているのだ。
女性に例えたら、意外そうに見えてしっかりして素敵な人。
「馬鹿じゃないの(笑)」
笑うしかない。
カツは薄い衣に包まれ、汁の中でも一体感は揺るぎない!
満たされた後、蕎麦湯は2杯
回りにビルが建っても威風堂々、流石に明治の創業「直利庵」
ここにも沢山の想い出がある。
昔、土曜日の残業。
先輩に連れられランチしに、ここへ。
「あともう少し頑張ろう、まず食べよう」
僕と同僚は、
「はい」と返事してざる蕎麦3枚ずつ。
先輩、なにやら考えている。
ざるの1枚目がテーブルに載っても考えている。
突然、
手を挙げて「蕎麦前」を頼んだ。
海老の天婦羅が美味そうだったのはいいが、ビールを飲みだした。
「う~ん、ピールもう一本、グラス2つ追加で」
結局、3人で5本。
その日は、昼から呑み会になった。
開いていた寿司屋さんで呑み会。
夕方には、もうぐでんぐでん。
結局、翌日、朝から出勤し、3人でせっせと残業。
その話をしたら、
「バカみたい(笑)」
でも、難しく手間取る仕事に向かって行けたのは、
仲間の絆。
孤独感は、危ない。
疲れた身体と心に殊更にダメージを与えると思う。
その時、一緒だった同世代の仲間は、今、一人で海外で暮らし。
とても元気そうだ。
海の向こうにいい仲間が出来たのだろう。
いつも期待どおりの蕎麦に満足して夜道の寒さも平気。
吐く息が白く長く伸びて闇に消えた。
「美味しかった。とっても、あったまった。ハートもね」
とキラキラの笑顔。
美味しいものに満足、想い出、これじゃ元気が出ないわけがない。
それにしても、たまにはちゃんとメニューは見なくては。

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