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下りの新幹線を降り、夜の盛岡駅前。
ゆっくり食事したくなると寄る「萬花京(まんげ京)」
菜園にあった頃は、昼夜と打合せにも使った。
駅に移ってから打合せは1、2度ぐらい。
今は、ご飯を楽しむ処。
歩きながら「蟹炒飯」を食べたいと思う。
パラパラでもしっとり。
口の中では粒々、一粒ごとが蟹の風味。
「美味しい」
噛むと「ふわっ」と甘さを感じるような。
始めはいつもの様にクラゲ
透明な何と言うんだったかな、たしか海藻。
2つの食感を楽しむ。
プリプリで美味しい。
今夜は、サクサクの春巻きも
甘い玉葱のシャキシャキ感とジューシーな豚肉の組み合わせが好きだ。
食いしん爺、酢豚なのは、子供の頃、
母の料理で大好きだったから。
「今日は酢豚にしよう!」
気合を入れる様に台所へ行く母の後ろ姿。
ちよっとふっくらした手だった。
母が逝ったのは、12月
爺が三十代の半ばで、あっという間に逝ってしまった。
学生時代は東京。社会人になり、家を出れば母の味は遠のく。
そのせいか食べ盛りの頃の味の記憶ばかり。
美味しいおかずの日は、ドンブリで大盛りのお代わり。
よくもまあ、食べたものだ。
おかげで、中学、高校と背丈はぐんぐん伸びた。
という分けで12月は、酢豚。
海老の水餃子も。
これは、しとっとした中にプリッとした海老の食感。
美味しい。
スープを飲み干してしまう勢い。
フカひれのスープは、コクがある。
勿論、フカひれも美味しい。
天使の海老のチリソース
近頃、チリソースを好きになった。
何だったかな? この独特の味の野菜と細いパリパリ。
説明聞いたけれど、食べるのに夢中で忘れてしまった。
冒頭、説明済みの蟹炒飯
黙々と食べるのが食いしん爺。
テーブルに載った時、いつも一瞬思う事がある。
このイイ感じを伝えるために、一眼レフを買おうかな?
と、でも食べ始めるとその思いは何処かへ。
まあ、食いしん爺だ、仕方ない(笑)
一眼は、いつの日にか。
父の給料日がくると、しばらくの間、すき焼きやら酢豚やら美味しい料理が続き、
半月ほどで食費が底をつく。
すると決まって歩いて行ける母の実家へ。
祖父から母と孫も含めてお小遣いをもらう。
そして経済は復調。
しかし、給料日の3、4日前になると母は、腕を組んで考えこむ。
結局、庭に植えてあった緑と紫の大葉の天婦羅と自前の梅干し。
パリパリ、サクサクと美味しいのだが、8割はご飯(笑)
母よりも叔母は、早く逝った。
祖父は、たった二人の姉妹を自分が看取る事になった。
夏、白い麻のスーツにパナマ帽を被り、やって来る無口な祖父が大好きだった。
夜空の向こうで食いしん爺を笑っているだろう。
(今年の1月の写真です)
今夜も美味しい料理と想い出で、満腹。
足取りも軽い。
「あ~美味しかった」
萬花京
盛岡駅前通7-15 ホテルルイズ2F
019-622-3766
11:30~14:30
17:30~21:00