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年に何度か訪れる街「弘前」
春、4月下旬、
八甲田で春スキーの後、黒石の「金の銀杏」で蕎麦を食べ、
岩木山の稜線が黒くなりかけた頃、弘前城の桜のトンネルを潜る。
その時間には人の波も穏やかで、車もすぐそばに。
夏の終わりは、
岩木山麓の朝採り「嶽きみ」ともぎたての林檎。
街の灯りに誘われる様に山を下り、ひと休み。
ゆっくり昼頃に出掛け、夜に帰る400キロ。
ひと休みの場所は、
かつて、土手町にあった雰囲気をそのまま、
弘前城の東に移した「可否屋、かうひいや 葡瑠満(ぶるまん)」
道路を挟んで堀が目の前。
カップが壁面を飾る。
これも、土手町の頃と同じ。
マスターが、お客さんをに合わせて選んでくれる。
今日はどんなだろう?
カウンターでは若きクリエーターぽい二人。
「ちよっと後ろ姿を撮っていいですか」
城下町、弘前の佇まいに似合う「葡瑠満」
また、勝手な思い込み
マスターは、徹底した凝り性ながら、暮らしも楽しむタイプ。
写真もプロ。
珈琲を淹れる時の表情は、集中しつつも「ゆとり感」漂う。
その、使い道は何だろう?
などと
さて、思い込みは、ほどとほどにして。
ここに来ると、たいてい「ウィンナ珈琲」と「チーズケーキ」
その日も、上品、お洒落な大蔵陶園のカップ&ソーサーで、
さらに美味しく。
このウィンナ珈琲は、上質のお菓子みたいで、
柔らかな甘みが口の中に拡がり、珈琲がふわ~っと香る。
甘みと苦味の調和が絶妙。
数分で飲み干す。
そして、手作りのチーズケーキ。
ウィンナ珈琲とチーズケーキで、心身の疲れもリセット。
ビールが飲めなくてもOK。
東北自動車道で南へ約2時間の道程
留守番のルハン君は、ちょっと不機嫌。
でも、嶽きみのフサフサに興味津々。
去年も、そうだったね。
岩城山麓で買った嶽きみは、
「8分煮て下さい、ちよこっと塩、入れてね」と言われた。
「熱いよ、だめだめ」
弘前の桜祭りで嶽きみの天ぷらを食べた事がある。
サクサクとして甘く、いくらでも食べれた。
嶽きみを初めて食べた時、
「砂糖につけて焼いたのでは?」と思うほど。
それから、毎年の様に岩木山麓を訪れる。
岩木山神社で手を合わせ、その先の道端に並ぶ各農園のテント。
作る人から直接、聴きたい。
「今年は、どうでした?」
「いいよ、それとね今日は、うちのが一番だね」
「じゃ買おうかな」
「でもね、正直、明日はどこが一番かは分からないね」
その土地の人から貰うエネルギーも大切な土産。
じっと憂鬱を抱えているより、違う風土に身を置くのもいい。
ゆっくり眠った翌日、
散歩すれば、盛岡のちよっと違う顔が見えたりも。