<音楽が出ます、音量に注意>
北国の夏は、短い。
立佞武多、お盆と続き、
静かになった頃の夕暮れ、
半袖を撫でる風に、腕を擦りながらの
帰り道。
復活して20年、
威勢のいい掛け声。
「やってまーれ、やってまーれ」
いいね~
五所川原に向かう途中、
東北自動車道を黒石で降りた。
少し、早めの夕飯。
見事な銀杏の樹の下、
蕎麦屋「金の銀杏」
堂々とした幹回りの銀杏の大樹。
風のせいなのか、
金色になる前の小さな緑の実が少し落ちていた。
10割蕎麦の天せいろ
「よかったら、始めに蕎麦だけ、食べてみて下さい」
いつも、そう言って若い親方は、
ぺこりと頭を下げる。
蕎麦だけを口に入れ、その風味と甘さを味わう。
喉越しにつられて何度もツルツル。
次に、
濃いめのタレをちょっとつける。
爺の大好きな蕎麦の一つ。
美味しい!
天ぷらも美味しい。
特に、茗荷がサクッと口の中で割れて、
大人の風味が拡がる。
大満足の後は、走りも余裕
津軽平野の夏、
稲穂の緑を二つに引き裂く様に走る。
夕日が、地平線に沈んで、
祭りは始まる。
津軽道を西へ走り、
五所川原に北から入る。
この街に、たった一人の知人がいて、
「立佞武多の館」のすぐ近く。
車を止めさせてもらい、スタート地点へ急ぎ足。
着くと、もう先頭の太鼓が動き出す。
段々と高く、大きくなっていく
今年も、凄い人の波
いよいよ登場
夜の空に浮かぶ巨大な立佞武多
いつもの、どよめきが夜空に
「おぉー!」
見ていると首が疲れる。(笑)
空に、昇って行きそうな迫力
昔の五所川原の豪商達の力を象徴する立佞武多。
彼方からも見えたという。
ビルの6、7階は、ありそうだ。
1時間ほど楽しんで、恒例の買い物。
和菓子「葉山」さん。
迷っている暇はない。昨年は最終日に観たが、
覚悟して、立佞武多が収まる所まで見た。
案の定、帰り道は大渋滞だった。
今年は、その前に帰らねば。
津軽道から東北自動車道に入ると、
青森市のねぶたの帰りとも合流するのだ。
その前に走らねば。
時間がないが、選ぶのも楽しい。
もともと、さぼと和菓子は好きではなかった。
でも、葉山さんの菓子は、
ほどよい甘さで、喉越しにも甘みが
後を惹かない。
なので、ついつい
「もう、一つ」
となる食いしん爺。
結局、たくさん買い込んで、出発。
時間があるときは、
ゆっくり、御主人と奥さんと話すのも楽しみ。
これも祭りの一つ。
だが、今年は残念ながら少しだけ。
メロンや野菜など、土産も山ほど車に積んだ。
早々に出発。
津軽自動車道、東北自動車道も楽々。
岩手山サービスエリアまで来て、ゆっくりしていたと
どんどん観光バスが入って来た。
しだいに車は、多くなってきたが、
もう、盛岡の街の灯が見えてきた。
「今年は、秋に津軽をゆっくり訪れよう」
銀杏が金色の頃にでも。