<音楽が出ます、音量に注意>
パソコンに向かっていると、
猫君は、机の下で寝転がる。
たまに、キーボードに乗る。
「ヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌ」
ルハン君の足跡。
君は、毎日、何を思うのか?
爺のことは、どうだろう?
狭い家を飛び出し、
深い森を思い切り、駆けまわりたいの?
その時、もう戻って来ないのかな?
君は、返事をしてくれない。
代わりに、ダッタダッタと隣の部屋に駆けて行った。
「ごはん、ごはん」
と言うと、どこに居ても現れる。
とびきり太い尻尾は、直角。
実は「ごはん」とは、いつもの食べ物じゃない。
鰹の削り節のこと。
心乱れて、眠れない夜。
偶然だろうが、よく隣の小さなベッドにやって来る。
どうにも眠れない夜。
諦めて、換気扇の下で、一服。
いつの間にか足元に座り込んでいる。
まるで、
「どうしたの?」
もう2歳半、立派に育ったルハン君。
450gの頃から、一緒に暮らし、どんどん爺の人生に迫って来る。
もっとゆっくり、生きて欲しい。
飼い主と言うよりは一緒に暮らす仲間。
だから、爺は、遊ぶ時も一生懸命に汗をかく。
アスファルトの上に、ボロキレの様に転がる動物の姿を目にすると、
溜息が出る。
一緒に暮らす様になって小さな命を考える事が多くなった。
「ニャア~」
と鳴いても、求める物が分からない時、
見つめ合っては、ゆっくり瞼を閉じてみる。
時々、瞬きを返してくれる。
勝手に、繋がったと喜ぶのだ。(笑)
時々、見せる孤独そうな眼。
ある時は、こっちを見透かしたような眼差し。
不思議そうに首をかしげたり。
君にも、色々な表情がある。
あまり、報道されないが、
地球で起こる災害で、人と暮らす犬達、猫達も沢山の命が失われたり、
怪我したりしているのだろう。
でも、小さな命を捨てたり、虐待したりする人間もいる。
ユーチューブで見た。
火事の中で子猫を救い大やけどをした母猫。
威嚇する保護猫が、抱かれてシャワーを浴びる。
すると心地良さそうな顔になり、落ち着いた。
その後、素直に人に甘える様になったという。
昔、小さなボーダーコリーが実家に来た。
よく、一緒に走った。
成犬になり、病に冒されてしまった。
犬の家に様子を見に行くと、
眼も脚も辛いのに、鳴こうとして口を開ける。
立てないのに、脚に力を入れる。
必死で何かを訴える潤んだ眼を見てから、動物を飼えなくなった。
しかし、ひょんなことから猫君と暮らし、
今は、毎日、癒しを貰っている。
先日、ある人の家で、17才の犬を見た。
真っすぐ歩く事もおぼつかないが、走ろうとする。
眼も白みがかり、毛並みもぼさぼさ。
でも、たぶん、自分は駆けているつもりなんだ。
身体が動かなくても、走りたい気持ちは衰えず、
心の中では尻尾を思い切り振って飛び跳ねている。
身体より気持ち。
生きようとする姿を見た気がした。
爺の願い。
ルハン君、
襖やドアに傷をつけても、
小さな鏡を壊してもいいし、、
たまにパソコンの上を横切ってもいいから、
気が向いたら、そばに来て、
スリスリしてはクルクルリンと前転して欲しい。
君の温もりが心地いい。
ゆっくり生きて欲しい。
一緒に暮らす「小さな命」
今も机の下。
「ピー、ピー」
と安心しきった様な寝息。
ちょっとした幸せって、こういうもの?

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