mi cafe(ミ カフェ)

 

林檎園のアップルパイ

 

 

4月半ばになり、

やっと春の陽気、

明日も続くとは思えない。

一年振りの和らいだ空気に誘われ、

出かげずにはいられない。

似合わないが春に、逢いに行こうか、

そんな昼下がり。

 

林檎園の丘を登る。

樹々の間から見えた岩手山は、

 

 

残雪、被って美しい。

青い空と残雪、そして蒼い山肌。

麓から始まる淡い緑。

自然は、素晴らしい。

 

北国、自慢の美しい季節。

 

 

 

 

やはり、春を探しに来た人?

「見つかりました?」

心の中の呟き。

 

 

何という花だったか?

前に一度、教わった。

花好きの、お祖母ちゃんから教わった人、

今頃、あの人も、

捜してるかな? 春を、

いや、二日酔いかも。

だな。(笑)

 

 

冬を越えたラベンダーは、こんな風、

まるで巨大な猫の背中。

 

 

今年、初めての、「mi cafe(ミ カフェ)」

 

 

 

 

皆、遠く近く、景色を眺めながら、

弾む会話。

時々、聞える小さな笑い声。

 

スタッフに訊ねた。

「今年は、いつから、始めてました?」

「2月からです」

そうか、知らなかった。

 

見事なアップルパイ

 

林檎、たっぷり、

存在感充分。

優しく包むパイは、狐色。

 

実に、綺麗で美味しい

 

今日の珈琲はマンデリン。

 

 

ブルーベリーソースのアイスクリーム

 

 

たっぷりで、適度に濃いアイスクリーム。

ブルベリーソースが心地良い。

 

何しろ、怪しく誘う、魅惑の深い紫

 

「美味い」の一言、

一人、

ちよっとニンマリ(笑)

 

 

 

樹齢70年をゆうに超える林檎の樹。

幾千、数万の林檎を育み続ける。

 

春の陽射しを浴びている。

脈々と続く命には、蒼い空が似合う。

 

でも、古木の姿を見るたび、想うのは、

幹の奥に、秘めたエネルギーを一気に放ち。

闇夜に、

大地から空に飛び立つ黒い龍の様だと。

 

春を好きになったのは、

だいぶ生きてから、

子供の頃から入学、進級のクラス替え、

大人になってもスタッフの入替えと変る環境が苦手。

雪解けは待ち遠しくも、

春は、眩しくて、俯くばかり。

 

今は、心地良い。

一斉に咲き始める里山の春が待ち遠しい。

軽いときめきの季節になっている。

 

 

どうやって保存するのだろう?

 

秋と変わらない紅

 

4月1日に、

新たな命のメール。

「あと、1日、我慢していてくれれば・・・」

返信。

「大丈夫、食いしん爺も、早生まれでも大きく育った。

育ち過ぎの185センチ」

 

でも、1日は、前の学年。

2日生まれは、もう歩いてる。

法律では、

誕生日の前日に1つ歳を重ねる。

つまり、

その子は、翌年の31日に、1歳になる決まり。

 

「命の誕生」は、春が似合う。

 

いつの日生まれか分からない、この林檎の古木も一つ歳を重ねる。

また、此処に通う楽しみが始まる。

 

林檎の丘の「mi cafe」