ERNESTO CORTAZAR - Winter emotions
<音楽が出ます。音量に注意>
<近頃、この曲、歌いたいなあ~誰かと(笑)>
平成28年も後、ほんの少し、
元朝参りの準備が整った盛岡八幡宮を散歩中。
年の瀬は、今、一番好きな曲を聴きながら、一年を、いやもっと過去を振り返る。
それには冬の夕景、これがはまる。自分がとても良い人になった気がして。
暮れていくと共に時間は、どんどん遡る。
締めくくりに阿国稲荷神社に参拝。
来年の大きな公演の成功を祈る。いよいよ神頼み。
一年で最も慌ただしい頃、忙しそうだ。
可愛い鯛のおみくじも準備完了。
狛犬もヘアを整え綺麗に。新年のお出迎えの体制完了。
散歩しながら、一年、二年とどんどん遡り、記憶の動画が回り出すと現実と妄想の挟まを歩き出しては、立ち止まる。
あれは、何年前の事だっただろう。自分を見失いかけていた頃だった。
その人と初めての電話。
呼び出し音が続くだけ。携帯を切り、静かに置いた。
駐車場から降りてコンビニで珈琲とたばこ。少し開けた窓からため息と煙が出ていく。入れ替わりに入り込む冷えた空気。
すると、携帯が震えた。
「ごめんなさい、今、ちよっと運転中だったの」
その声に、少し高い自分の声が車の中いっぱいに拡がる。だんだんと助手席に居る様な気がした。
それから、物語は始まった。
歩きながら、何年前まで遡ってしまったのか。
ふと、眼に入ったのがどんと祭の囲い。
盛岡八幡宮は、明日から、どんと祭まで混み合う。八幡の通りが最も賑わい人が川の様に流れる。どんと祭。朱色の炎を囲む人々の顔が火照る。
来年は、一年前、いやもっと古い神様由来の物も燃しに行こう。
過去も一緒に炎の中に。
<昨年のどんと祭>
我に返ると手の先が冷えている。
盛岡八幡宮の境内の茶欧で温まりながら一休み。殆ど満席で皆お汁粉だ。
「お待たせしました。はい、お汁粉です。」
うん、温まる。早くもお正月気分。美味しい。
「あら、こんにちは、ここいい」
座ってしまってから言っている。
「昨夜ね、お爺ちゃんとビデオを見てたら、いきなり「止めてくれ!」って言うのよ。
「早送りしないで!」ってせかすからあたしも慌てて巻き戻し、なんだかんだ。
そしたら元々が、超早送りで新宿の通りを放映してたのよ。
あたしが、リモコンで早送りしてると思い込んで「止めろ」って言ってたのよ。
でも、一緒に焦ってた」
元々、よくある超早送りの映像を自分達が早送りしていると勘違い。
普通の速度にしようと焦った二人。
おかしいやら、ほっとするやらだったらしい。
危うく、お汁粉を吹き出しそうになった。
お陰で夢から覚め、現実に戻った。
「良いお年を」と、年の瀬の挨拶をして外に出た。
今年も沢山の出逢いに感謝したい。人と人の出逢いで、どれだけエネルギーを貰っていることか。
感謝の想いで自分の心も温まる。
青空は、蒼に変わり濃い藍になっていく。
元朝参りの人混みの中に君は、いるのだろうか。
夜になって少し雪が降り、白の世界になった。
「サーチライト」の玉置浩二と綾香のデュエットが好きだ。
さて、食いしん爺のサーチライトは、どんな未来を照らしてくれるのだろう。
ちょっと気が早いが、来年の初夢は、こんな感じがいい。さてと布団に入ろう。
それぞれの一年があったことでしょう。
どうぞ、皆様、良いお年を。