花巻のマルカンデパートの最終日の前日に行って来たら、盛岡バスセンターがますます

  懐かしく思えてきた。じっくりとバスセンターを見てみたいと思った。

   考えてみれば一度、数年前の早朝に花巻空港に行く時に来たぐらいでバスセンターの

  朝をよく知らない。そうだ、昭和レトロの灯が消える前に、できる限り密着して24時間、

  ゆっくり探索してみることにしよう。

  

   6月の半ばに差し掛かる朝、盛岡食いしん爺にしてはかなりの早起き!

   

   バスセンターに着いた。

   やあ、昭和レトロの匂いがプンプンだ。いいなあ~

   

 

  ● 7時30分ごろ

     素晴らしい青空。

     何とも言えない光景を眺めることから始まった。まるで相撲の立ち合い?

 

 

 

 

    このロゴは、カッコいい!

    ロゴ自体は、いつまでも残せる。

 

 

   朝が弱い食いしん爺は、生あくびの連続。

   ナナック向かいの公園から、殆ど怪しい覗爺さん。(笑) バスセンターの周囲は、ぐるりと

  塀に囲まれているのでここは絶好の場所。全国唯一といわれているロータリーではなく、

  スイッチバック方式。でもバスロータリー法とかの第一号の適用らしい。

   

   ふいに、

   「おはようございます」と声がかかった。

   知り合いの女性が立っていた。

   「また、どうして、朝早くからここに?」

   「やっぱり、ちょっと見ておきたくて。」

   いつもは内丸で降りるのだそうだが、ちょっと早く来てバスセンターまで乗って来たという

  ことだ。続けざまに写メを撮って行った。何度か振り返りながら中の橋の方に歩いて行っ

  た。爺に振り返った気配では無かった。

   でも懐かしむ人は沢山いるんだなあ~

 

 

 

● 8時10分過ぎ

    いよいよ通勤、通学の人達が降りて来る。

    そうか、バスセンターに入るのは国道106、ナナック側から入るんだ。続々と市内や近

   郊からのバスが到着。

    トイレで一緒になった運転手さんに聞いてみた。

    「何時ごろが混むんですか?」

    「朝だね、やっぱり」

    と言ってバスの方に歩いて行った。 

    今が到着のピークなのだろうか?

    道路を挟んで東側からもバスが出て来て交差点に曲がって行く。また一方、バスセン

   ターから出て直進や内丸方面に右折していく。正にバスの交差点。

    始終バスを誘導する人の笛が鳴り続く。笛をピッピ、ピッピからピーと終わりを伸ばすと

   一台が停車完了ってとこらしい。

 

    若いサラリーマンが黒っぽいスーツにクールビズで来た。知り合いだった。

    「おはようございます。久しぶり。元気?毎日バスで通勤なの?」

    と声をかける。

    「前潟イオンから、毎日です。バスセンター、どうなるんでしょうね。今の職場は、ここか

   らすぐなんです。」

    いかにも朝が強そうでメガネが似合う好青年。きっと朝型で勉強したんだろうなあ~と

   まだ、眠い爺は、勝手に尊敬の念を込めて見送った。     

 

 

 

     次から次とやって来る。バスが、こんなにも多く走っているとは。認識を新たに。

 

 

 

   市の近郊や市外からのバスが着く度、次々と高齢の方も降りてくる。いったい何をし

  に、どこへ行くんだろう?

   

 

 

 

   まだ、センターの中はシャッターが下りたままだ。

 

 

     もう、自転車の列には隙間がない。

 

 

 

 

  ● 11時過ぎ

     8時頃と比べて、だいぶ落ち着いてきた。

 

 

    バスの発着も少し間があり、鳴り止まなかった誘導の笛も聞こえない時もある。

    

 

 

   バスの乗降場所。

   ここから見ると、いかにもプラットホームという感じだ。なんかいい感じだ。

 

 

 

  ●  0時ごろ

      太陽はてっぺんからちょっとだけ西に傾きだしている。一日良い天気になりそうだ。

 

 

 

 

●12時15分頃

     ラーメン&蕎麦屋さんのお客さんが多くなる。

     店主の麺の湯切りに力が入る。

 

 

 

 

    ラーメン・蕎麦屋を始めて24年。

    「昔は、午前6時過ぎには店を始めたんですよ」

    と笑顔で歯切れよく喋る。あっまたお客さんが来た。中に戻っていきました。

    すいませんでした。忙しいところ、また後で話を聞くことに。

 

 

 

 

 

 

● 13時30分過ぎ

   爺もランチ。中華そばをオーダー。こういう感じに座って食べるのは、初めてだ!

 

 

    中華そば登場!

 

 

 

 

 

   あっという間に完食! 

   懐かしい味だ。「昭和レトロ」というスパイスも、いい感じに効いているのかも。

 

 

   ピークも過ぎてきたので聞いてみた。

   「昔は、朝早くに開けてた。今はね、時間は短縮してるけど365日開けてきた。24年の新

  参者だけど、今まで色々と話を聞いたね。昔は、2階に食堂やら喫茶店があって、お見合

  いやデートしたりする場所だった時もあったらしいよ。」

   なるほど。

   「病院に通う、お年寄りがね、今は通院のための送迎が自治体でバスを出してる。その

  待合わせ場所だったりもしてね。それで、時間があると肴町で買い物してるわけ。」

   そういうことなんだ。朝早く、バスを降りた人達も病院に行くためなんだ。

   「そしてね、ここで食べたり、休憩していくんだね」

   時々、ちょっと視線が遠くなり、何かを思いながら話している風だ。

 

 

 

 

   そうそう、今、話題の緑の電話がある。

   携帯の時代に逆に貴重な電話。埼玉の朝霞市から連れ去られて2年間監禁された中学  

  生の女の子が、助けを求めた公衆電話。子供たちの多くがかけ方を知らないらしい。

   テレフォンカードは、まだ使えるんだろうか?

   昔は、イベント、ゴルフのホールインワンなど記念になることがあると「テレカ」だったなあ

  ~。

   懐かしい。

 

 

   2階への階段の「立入禁止」の札とトラロープはちょっと淋しい。

 

 

 

 

● 14時半を過ぎた。

   さて、次は、カフェのコーナーに、いやいやここでは喫茶コーナーと言わないと。(笑)

 

 

                                               (続く)