2年ぶりで高校以来、長い付き合いの友人二人が盛岡にやって来た。
といっても花巻から。
車でも1時間もかからないし、電車で3、40分だ。
時々、爺も花巻にも行くのだが・・・・・すぐ会えると思うと日常に流されてしまう。
季節に一度は電話で「今度、飲むか。そのう飲もう。」などど話しはしているが・・・・
しかし、会うと決まるとあっさり決まる。(笑)
いつも盛岡駅前の「すし源」で待ち合せて街中に向かうのだか゜何故か、その日は
最後になった。
暖簾をしまいかけていた親方と入り口のガラス越しに目が合った。
でも、すぐ笑顔で入れてくれた。
暖簾は店の中にしまい込んだまま。
昭和58年に開店。開店してそんな間もない頃から来ているのだが、2、3年来なかったり、
立て続けに月に2、3回来たりという具合だ。
まずは、血糖値を3人とも大いに気にしているので「ウーロン杯」
そして、〆に来たから「小肌」と「かんぴょう」
「おや、いきなりきたね。小肌とかんぴょうね。」
笑顔が良い江戸前の親方の仕事。いいなあ~
来た! 「かんぴょう」と「小肌」が並んで美しい。
カウンター越しにスッと出た親方の指が小肌を皿にのせる。
長年使い込んだ職人の指。
美味しそうに並んでいる。
寿司は、「美」とつくづく思う。
胃袋が待っている。
旨い!美味しい!!
友人は、刺身の盛り合わせを頼んだ。
親方は何言ってたかなあ? サクラマスのことを。
忘れました。
とにかくサクラマスの刺身。
タコにも、こだわっているとのこと。秋田であがったものだそうだ。
この笑顔も、実に美味しい。
お通しは、平目だ。
美味しいお通しは、いいものです。
爺の大好きなイカ。
もう一つ、大好きな「平目のエンガワ」
今日は、軽くあぶって出てきた。そして塩とレモン。
やるなあ~ 親方。
ここは「赤だし」にこだわっている。
「赤だしをだす、寿司屋は、殆ど無いんじゃないかなあかな~」と親方。
中には、鯛。
美味しい!
僕たちは、無理矢理親方の労働時間を延長している。
「やっぱり、修業は、光りものが一番教わったね。手を加えることの難しさがあって
うまくできると、とっても美味しくなる」
「回転寿司さんは、活きのいい魚を出してる。うちは、じっくり手をかける。なので大変だ
ね~」
いっそう笑顔で話す。
「最近、欲がなくなってね。ダメだね。」
店の中に笑い声が響く。
さて、そろそろ〆。
「バクライ」をお願いします。
「じゃあ、きょうは、ちょっとアレンジしてと」 親方の自身ありげな笑み。
まず、綺麗だ。
いつもは軍艦なのに、海苔で半身を巻いてある!
美味しい!
本日も大満足。
帰り道、材木町を歩いてみた。
日中は、ゴールデンウイークの観光客で賑わう「光原社」
夜は夜でいいのに、人影はまばら。
北国の夜風は、まだまだ冷たい。
もう少し、せめて季節ごとにでも「すし源」で友人と待ち合せることにしよう。