4月中旬の晴れた日、車が故障していて代車だったのだが

 陽気に誘われ、出かけることにしたのだ。

  軽自動車もなかなかいい感じ。これからは、軽にしようかなあ~

 

  盛岡から、南下。

  国道4号線を避け、遠野へ行く道を走り、道なりに花巻に向かう。

  ほぼ、北上川沿いに走る。花巻市に入って来ると東北新幹線とも何度も交差する。

  北上川の東岸。黒岩地区に入る。

  ナビなしなのでスマホで。

  今日のランチは、「里山Cafa 多三郎山荘」

 

  この里山を気に入り、住んでいた方が始まりとか。そのうちランチを出したり雑貨屋の

 「欅(けやき)」も併設したり。始めた人の思いをしっかり繋いでいる人達がいた。

 

   ついて車を降り、すぐにクリスマスローズのお出迎えだ。

   本来。原産地では、きっとその頃に咲く花なんだろう。うつむいた花を爺は、

  覗き込ませてもらった。(笑)

   きっと清楚な花言葉なんだろうと勝手に爺は考える。

   

 

   

 

      里山の風景は、人と自然の優しい関係なのだろう。

      日本の故郷の原形のようなものだと思う。

      だから、懐かしいのだろう。

 

 

  

 

    桜をはじめ、想いの籠った手入れが、いきとどいている。

   

    ここの風景を愛してやまなかった人がいて、その想いを受け継いでいる人が2つの

   店を経営していた。

    そんな想いが、辺りに籠っていた。

     

 

 

 

 

    池から「カエルの唄」が聞こえた。忍び足で近くに行ったが唄は止んでしまった。

 

 

   まずは、ランチ。

 

 

 

 

 

    入り口も普通の家を意識しているのだろう。

 

 

   里山の風景は、疲れた心を十分に癒してくれる。

 

 

 

 

 

   スープから。

   「じゃがいもとニンジンのスープ」

 

 

 

   「山菜の炒め煮」と「トマトと豆腐のサラダ」もセットに付いてました。

 

 

    家庭で食べているような雰囲気を大切にしているとのこと。

    

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     「白身魚のチーズピカタ」  

 

 

 

 

 

   ニンジンの鮮やかで温かい色。

 

 

     なんだか、とても懐かしい風景の中に自分がいる。

     奥のテーブルの夫婦らしい中年の二人の会話が、珈琲とデザートを挟んで

    弾んでいる。いいね。

     懐かしい風景と美味しいものの効果。

 

 

 

    次は。向かいの「欅」へ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     小さな店の中に、色々なものが待ち構えていた。

     

 

 

 

 

 

     つい、傍に寄ってしまった。

     コーヒーやヤシの木が苔に包まれている。

     何て言うんだったかなぁ~

 

 

 

   思い出した。苔玉だ。

 

 

 

  始めて来たのは、1年以上前だ。

   「苔玉っていうのよ、教えたでしょ。欲しいんでしょ~。どうせ買うんでしょ」

  と。

   「そして買ってもね、枯らしてしまう。そうね、そういう人だもの・・・・」

   爺は、黙っていた。

 

 

 

 

 

   結局、爺は、買わなかった。だから今日は買う。

   里山の小さな思い出を買いに来たのかもしれない。

   

 

 

      選りすぐりの葡萄から造られた様だ。

 

 

   「選りすぐりの葡萄の詰まった一本の瓶」と「小さな思い出の苔桃」を買った。

  代車の助手席に載せた。

   さて、ゆくゆくは、大好きな蕎麦猪口に入れ替えて育むだつもりだ。

   その頃には、その思い出は「癒し」に変わっているかもしれない。

 

   とりあえず、飾ってみた。

   「一日に気候にもよりますが、状態をみて渇いてきたら、1、2回霧吹きでシュシュット

  かけてください。それでも元気が無くなってきたら、いつでも持って来てください」

   店主が言ったとおりに「シュシュ」っとやってみた。

 

 

 

   そうしたら・・・・・

 

 

    机の隙間から出て来た!

    興味が、顔にアリアリ。

 

 

    「こらぁ~、だめだめ!」

 

 

 

    手を変えて出してくる。 

 

 

   

 

 

   なんだぁ~、この幸せそうな表情は・・・・・

   

 

 

     当然、納得しないアメショウ君こと「ルハン君」に、霧吹きをシュシュっと少し。

     そうしたら、びっくりして机の隙間に退散。

     しかし、納得のいかない顔。

 

 

 

 

     「買った、あなたが悪いのです。苔もむしるだけじゃなく食べちゃいますよ」

     と私の「猫のアドバイザー」からの一喝。

     

     これはすぐにも、なにか対策を考えなければ・・・・・・

     小さな思い出が、ルハン君のあの実に化学的なトイレの砂に埋まってしまう!