盛岡の「SABО(サボ)」で最後のランチを一緒にしたエイミーちゃんは、10日ほど
奥州市の実家に滞在して先日、静岡の方に発った。
その直前のこと。たまたま、奥州市方面に行く予定があり、仲間を代表して会ってきた
のです。
そこは 「食いしん爺」ですから 「岩手のグルメ探し」を兼ね、エイミーちゃんに奥州市
のグルメを案内してもらうことに。
昼前に北上での用事を済ませ、奥州市へ。
エイミーちゃんの顔を見るなり、
「さあ、色々と案内していただきましょう!」
「はい、任せてください。サボでのランチのお礼です」
爺は、腹ペコだった。
早速、店に。
ランチのセットのスープから~
エイミーちゃんがスプーンの手を時々、休めては語り出す。
「子供の頃、成績が良くなると母が、ここに連れてきてくれたんです。だから
勉強していい点を取ると楽しみでした。」
爺は、笑う。
「でも、バクバク食べ過ぎてお腹を痛くしたりしたこともありました」
彼女も笑う。
「そんな、エイミーちゃんも結婚するわけだ・・・」
楽しいランチの始まりだ。
店の名は「ル・ホ゜ンム」
優しい味からスタート。
美味しものは、話も美味しくする。そう思っていると、
「あれれ、電話。一ちゃんからだ」
二人で笑いました。
交代で店の外に出て、一ちゃんと話す。ギリギリスープの冷めない時間でした。
セットのサラダも野菜たっぷり。
爺は、ハンバーグにした。
しっかりした味で美味しい。
セットのご飯はカレーだ。
ハヤシっぽい美味しい海老入りの本格的なカレーだった。
ランチセットのデザートに彼女は、洋ナシのケーキを選んだ。
「一番、洋ナシが気に入ってます。美味しいんです。母も大好きなんです。」
確かに、美味しそうだ。帰りにテイクアウトしよう。
何せ、一口と企んでいたら、あっという間に完食してしまった。(笑)
爺は、アイスケーキにした。
木の実が一面にビッシリ。
これも、美味しい。風味がいい。
満腹で、今日も、心身ともに満足。「ル・ポンム」さんありがとう。
次は、腹ごなしを兼ねて歩く。ガイドさんつきだ。
まずは、駒形神社へ。
竜神さまの口から水が出ている。
「カメがいるんです。」とガイドさん。
確かに、リアルなカメが底にいた。
清めます。
本殿の隣に、塩釜神社があり、繋がりがあるらしい。
「この間、宮城県の本家と言うか、塩釜神社に行ってきたんです。そこで知りました」
「恋みくじ」にそそられてエイミーちゃんに爺からのプレセント。
さあ、彼女の未来は?
なんと、大吉。もち始めてますねぇ~ エイミーちゃん!
「朝日が昇るような大運勢です。この愛はきっと結ばれます・・・だって~」
と読むにつれ、声が高まり、満面の幸福顔・・・・・(笑)
さて、次は、爺が行ってみたいと思っていた場所へ。
水沢駅を少し西に行った右側の一帯。
路地が数本あり、そこに一歩入ると昭和の世界が待っている。
昭和に青春時代を送った人達には、
涙が滲むほどに、懐かしい場所だと思う。
駅から少し歩く。
お洒落な、歩道版。
路地の入り口辺りにあるトイレまで「ザ・昭和!」
いよいよ、入ります。
日が暮れてネオンが灯る頃には、タイムスリップ的な気分だろうなぁ~
ほろ酔いで店を出て、はしご酒。
昭和の歌謡曲、演歌、そしてフォークソングの世界だ。
まだ、太陽が高いせいか、ユーミンのメロディが浮かぶ。
「卒業写真のあの人は・・・・・♪♪・・」
路地の先の至る所にお寺があるのも、不思議な情緒を醸し出す。
「いいねぇ~、暮れかけたころだったらなあ。最高だよ、分かるかなぁ~」
と言ってみた。
「ん~ん、正直に言いますよ。分かりません」
「わかりませんか。あのね、まずさ・・・・・」
と言って、その先を呑み込んだ。
「その、まずさってやめなさい! なんか上から言ってるみたいで凄く嫌だ!
絶対にやめなさい!」
ふいに、思い出す。
顔と声がついて動画で浮かぶ。
「まず、行くか」
「さ」だけをとって誰かへの僅かな抵抗。(笑)
次は、石淵ダム。
ダムの反対は? なんて言うと叱られますね。ジョークです。
また、あるシーンが蘇る。
「ジョーク、ジョークって言えば許されるのか! こら!」
石淵ダムは、日本初のロックヒルダムだそうだ。
「ロックヒルダム」を子供の頃に父に連れられて見に行った。
「山王海ダム」が一番記憶にある。建設関係の仕事をしていたわけではないが
救命具をつけてダム湖畔をボートで周遊した記憶がある。
そんなことも、思い出し彼女に話して聞かせた。
でも、爺は、高い処は苦手なのだ。
また、麓へ。
次に行ったのは、焼石岳に通じる国道。途中に十キロぐらい続く桜のトンネルが
ある道だ。岩手の桜は、まだまだだが、この道を通ったときに、とても気になっていた
神社があった。
実家からそう遠くないのに、エイミーちゃんも知らなかった。
「愛宕さま」と呼ばれ火防、火伏や厄除けの神様(権現様)ということだった。
いかにも、岩の山の頂上にある社が神々しい。
ここでも、しっかりお参り。
この祈りを、今日のおしまいにしてエイミーちゃんの実家近くに到着。
「じゃぁ、またね」
「それじゃ~ 今後とも、よろしくお願いします。是非、静岡にも来てください。これで
終わりじゃないですよね~」
苦楽をともにした仲間だから、また、会うこともあるだろう。
幸せで、いっぱいのエイミーちゃんと再会を約束し、爺は帰途に着きました。
彼女は、お母さんに洋ナシのケーキを買い、爺は、三個テイクアウト。(笑)
家に帰って、その晩のデザートに食べまくりました。
木の実のケーキです。
ブルベリーです。
これが、彼女のお薦め、洋ナシのケーキです。
ごらんのとおり、実に美味しい。それぞれに心地よいコクがありました。
しっかりとした味でした。
ケーキとコーヒーでお茶しながら、
エイミーちゃん、一ちゃん、ソウさんと随分、頑張ってきた。
思い出も、満腹状態。
人と人の繋がりに重要なのは、桃井かおりさんがテレビで話していた
「馴染む感覚」なのかもしれない。
我々は、まるまる三年、多くの時間を共有した。
やはり、人は人からエネルギーを貰っては、与えるものだと、つくづく思った。
彼女は、きっと幸福間違いなし。
それにしても、その日も美味しい一日だった。
さて、グルメ探しのドライブは楽しいもの。