盛岡から東北自動車道を北にゆっくり走って2時間とちょっとで黒石。

   黒石インターから弘前方面へ、西に。

   岩木山がたいていは、霞んで見える。

   津軽平野から、ぐ~んと山が広い空に伸び上がる。

   盛岡の岩手山とはまた違う。

   東北の山並みは、どこか優しいといつも爺は思う。

   日本アルプスの山々の圧倒してくる様な姿も好きです。


   さて、弘前に向かう、広い道路から黒石の街に入る。

   「金の銀杏」は、小店がある通りの東側の一本裏の路地にあり、その通りから、

  抜けて行ける。
   名前のとおり、一本の銀杏の樹が空に向かっていてその下にある。

   


   店の中は、綺麗だ。いつも店内では、蕎麦を打ち天ぷらを揚げ、テーブルに

  運んで来る男性一人しかみかけない。彼が花も飾るのだろうか?

   ちょっと爺も聞きにくい?(笑)



 ふんだんにウッドが使われていて落ち着く。

 天せいろと鴨せいろを頼む。


 「できたら始めは、蕎麦だけ食べてみてください」

 いつも、実直な若手職人を絵に描いた顔で彼は、言う。

 なので、爺も、まず蕎麦だけを食べる。

 そのままで、何度も口に運んで風味を存分に楽しむ。

 白い、蕎麦の花が浮かぶ・・・





           さあ、食べるぞ!!

           同行の、蕎麦好きは、天せいろをツルツル食べている。

           いい音!




      蕎麦をたらふく食べたら、ゆっくり弘前に向かう。

      まず、着くと弘前の城内を歩く。

      広いので、半周どまり・・・・・

      無性に歩きたくなるのだ。          





    陽も落ちてライトアップされた天守閣や門を見ながら、ひたすら歩く。

    天守は、支える石垣の改修工事のため移築されている。

    たしか、今は、岩木山の眺めが一番いいとされる辺りに建っている。

 





   そして、お茶を弘前城 東門前の「可否屋 葡瑠満」に入る。

   以前は、土手町にあったが、もう数年になるだろうか? 引越した。

   なるべく、前の店の雰囲気をそのままに再現したということだ。





   カウンターも以前の雰囲気を最大限に復元!

   しかし、相も変わらず沢山のカップが並ぶ。
  

   カップがあの日本を代表するという陶器の「大倉陶園」なのだ!

   しかも、一つ一つがオーダーらしい。

   「いつ見ても凄いなあ~」

   「ただの、自分の道楽です」とマスターは、外連味なく笑う。いいねぇ~

   爺だったら、絶対に自慢する。(笑)

   そのお客さんの雰囲気に合わせてマスターが選んでカップを出してくれる。

   





     自家製のチーズケーキと毎回頼むのが、ウインナ珈琲。

     二つ並べて、いつもニンマリしてしまう。

     上質なお菓子を頂く様な味だと爺は、思っている。

     一度、お代わりしたことがある。


     「お客様も、お店の一部だと思います」  

     なるほど、爺もね・・・・一部なのだ。






    「オークラのホワイト」と言われる滑らかな白。

    でも、高価なカップを使っていることなどおくびにもださないのが、お人柄。

    いつの日か「御常連用可否券」っていうのがあるらしく、買ってみたいものだなぁ~
  

 

    美味しい蕎麦を食べ、夕暮れの弘前のお城の中を歩き周り、一息。

    ちょっと弘前に住んでいる様な気にさせてくれる「可否屋 葡瑠満」です。


    さあ、盛岡に帰ろう。

    岩手山とアメショウ君が待っている。

    「弘前、黒石」と津軽を味わい、「盛岡」を知るってとこです。