注意、性的表現が多く含まれています。
間章
感傷1(リベリア・インテグリフ)
私は、こうやって父親の最後を見るとは思わなかった。
その現場でお父様とエルフのやり取りを今視ている。
裸の若いエルフの女と笑顔のお父様、それだけで冷静ではいられない。
そんな中、お父様は胸に穴をあけられて、血を吐いて絶命させられていた。
異変に気が付いて、私が駆け寄った時には終わっていた。
なんて顔しているの私?だよね、初めての体験だもの、お父様が死んでいるのを視たの。
私の胸にもぽっかり穴が開いたまま叫ぶ。まだ終わっちゃいない。
「近くに敵がいるわ、注意して」
これが、事件直後の私。
私と新人二人で、急いでお父様を小屋に運んで守りを固めた。
新人の一人、エステラは静かに窓から外を見ながら言った。
「敵はもういないみたい、目的を果たしたから。」
彼女の敵探索魔法の評価は高い。ただ目的という言い方が気にいらなかった。
「じゃ、なんで分からなかったの!」
私の言葉に泥まみれのエステラが悔しそうに下を向く。
それを見て私は頭から冷水を浴びせられた感じがした。
「ごめん、私の責任だわ全部、貴女のせいじゃない」
嫌がらせ半分で、土人形と戦闘訓練をするよう仕向けたのは私だった。
くたくたの彼女にそんな余裕があるはずもない。
「ごめんなさいお父様、ごめんなさい、ポッド、エステラ」
目頭が熱くなって、涙がこぼれそうになる。
エステラは何も言わずそんな私を抱きしめてくれた。
これが、先ほどの私。
そして今、横たわったお父様の上を跨いで座っている。
「エルフの若い女よ。逃さないで!」と二人には帰路の途中の副団長ガレス・ブレイド一行
を追わせた。
やっとお父様と二人きりになれた。ただお父様は満足そうだけど眼を開けてくれない。
「抱いて欲しかっただけなのに」
お尻をふっても、何も反応がない。
「お父様」
手をとって胸を触らせるけど、変わらない。
股間を握っても同じことだった。
「お父様、私じゃだめなのね」
私は、セルケトという間者に強烈に嫉妬を覚える自分に気がついた。
「私をちゃんと見てお父様!」
私はお父様の顔を跨いだ。お父様の顔が感涙の涙で溢れ、それは床を濡らしていく。
お父様が泣いてくれて嬉しかった。私も同じように思いっきり泣いた。
感傷2(セルケト)
私は早朝に小屋をこっそり出てガリレイ川を渡りセインラブ皇国に脱出した。
船乗り場の役人に朝だというのに濃厚な身体検査を受けた。
本来のナイスバディに戻すのは、川を渡ってからにすべきだった。
私を商売女だと思って、あそこに指入れかけやがった。
殺すわけにもいかないしマジ危なかった。
皇国領に入って軍の息のかかった宿の一室に転がり込む。
フィアス・インテグリフだっけ、元賢者を落とすのに失敗しました、さーせん。
そんな報告は後。急ぐ必要もないでしょ。朝が苦手な私は最低限の仕事をしたら寝たい。
私は下着姿になって片足をベッドに上げる。そしてパンツに手を入れる。
やってることはあの役人と変わらないと思うと苦笑した。
違いは濡れたガラスの小瓶を産み落としただけ。
その小瓶には白濁した液体が入っている。そうフィアスの種だ。
種付け相手次第では出来のいいのが出る、かもしれない。
そう言えば、私の中にも種があるかもな。
「貴方~、赤ちゃんできたみたい~」
自分の言葉に太ももを叩いて大笑いする。フィアスの驚く顔を想像したから。
どう奴が答えるのか気になったが、私は睡魔に負けてしまった。
夕方、私は部屋の扉を叩く音に起こされる。
扉を開けると皇国の兵隊が数名入って来た。
私は下着姿でベッドに座り直す。おいおいこいつらを相手にするのかい?
はいはい、私は大口叩いて失敗しましたからね、そういう事か。
懲罰というか、ご褒美というか・・・・・
いや、それにしては皆の表情が硬い、そう思っていると雇い主の上官が入ってきた。
そして扉が閉まる。
「今から報告に行くつもりだったんですよ」
私は一応、言い訳をする。どうせ聞く気はないだろうけど。
静かに上官が口を開いた。
「セルケト、貴様エルフの血入ってるな?」
「母の親がダークエルフですが何か?」
なぜ今確認するかは、次の上官の言葉で理解した。
「フィアス・インテグリフが殺された。殺ったのはエルフだそうだがお前か?」
私は驚いて目を見開く。マジか。
「違う、私じゃない。誰が殺ったの?エルフがか?」
思わず逆に聞いたけど、上官が知るわけがない。
不意に昨晩の記憶が蘇る。
「死ぬときは私が優しく止めを刺してあげます」
無茶苦茶怒りが湧いてくる。フィアスは約束を破ってあの世に逃げた。
ならば殺った奴、私の獲物を横取りした奴だけは絶対許せない。
「そいつ私が狩っていい?」
「お前に関係ないだろう、それとも何か」
私はその続きを言わせない。私は素人と貶める発言だから。
「黙ってくれる、お願いだから」
「今は動くな、あっちの様子が分からん。分かれば教えてやる」
そう言って私に背を向け扉のほうに向かう。
「ありがとうございます」
無表情で感情のない声で上官を見送った。
現状の上官としての判断は正しいのだろう。名前もろくに覚えてない上官だけど。
室内に二人の見張りが残った。私は疑われているのだ。
ふとベッドの横の鏡の中に間抜けな雌を見つけた。
確かにこのまま飛び出せば、狩られるのは私だわ。溜息が出た。
醒めた顔で見張りが私を見ている。わかった私に罰を与えたいのね。
私は上目遣いに彼らを見て妖しく微笑む。そして下着の紐をほどく。
「私を縛って、ベッドで貫いて、どこにも行けないように」
私は彼らが望むように脚を開いて見せる。
誰かにフィアスの上書きをしてもらわないと元に戻れない。でないと私は・・・・・
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という章を、魔法の i ランドでささやんで投稿しています。
次からやっと主人公は転生して赤ん坊になってやっと本線に入るのですが、何も考えてなくって・・・・・停滞中です
ちょっと宣伝、すごく宣伝。ごめんなさい