ゴスペル・クリスマス | 第四玉手箱の備忘録

第四玉手箱の備忘録

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そういえばクリスマス・イヴなわけで、仕事の上でしか実感がないわけです。そもそもクリスチャンじゃないし汗 巷がやいのやいの云うから仕方なくクリスマス気分......というのが大半の(大人の)実情でありましょう。 実はこれも電通を筆頭とする業界の“庶民にお金を使わせるキャンペーン”のひとつに過ぎないわけで、敬虔なクリスチャンのかたがたにすればかえって噴飯モノのことでしょう。

業界の思惑から外れたところで、クリスチャンじゃない玉手箱がお届けするクリスマス・プレゼントプレゼントがこれ。所謂クリスマス・ソングではないのですが、アフリカン・アメリカンの教会音楽=ゴスペルのルーツから1990年代までをかいつまんで、ものすごい駆け足でピックアップしてみました♪

文字どころか言語まで剥奪され、アメリカ大陸に強制連行された奴隷アフリカンにとって、キリスト教会はほとんど唯一とも云える心の拠り所であり続けてきました。教会に集うのは当然文盲の人が大半で、牧師(説教師)は聖書に書かれた文言を会衆にわかりやすく読み伝える必要がありました。

そんな時代の雰囲気を伝えるのが、黒人説教師J.M.ゲイツ師の戦前録音の数々です。SP盤に収録されたものなので、録音時間の制限があったとはいえ、力強いサーモン(説教)に始まり、会衆がレスポンスをする中で徐々にコーラスめいてきて、最後には見事なハーモニーを形づくる。その短い過程は圧巻で、これを大音量で聴くと、クリスチャンじゃない玉手箱でも
「あー!神様!!」
とひれ伏さざるを得ませんキラキラ

Rev. J.M. Gates and Congregation - Dry Bones In The Valley

カメラフライング・ガイザー、ネヴァダ州
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お次はうんと時代が下って1950年代。ゴスペル史上最高とも云われる名シンガー アーチー・ブラウンリーを擁したファイヴ・ブラインド・ボーイズ・オヴ・ミシシッピの名曲をどうぞ(^_^)_旦~~

The Original Blind Boys (Of Mississippi) [aka Jackson Harmoneers]- I Never Heard A Man

時おり恍惚として絶叫するけど、音程は決してブレない。アーチー・ブラウンリーの歌唱に影響を受けたソウル・シンガーは枚挙に暇がないはずです。
そんなアーチー・ブラウンリーですが、1960年に急逝してしまいますしょぼん 未確認情報によると、飲酒が原因の胃潰瘍だったとか......。ホンマのところはよくわかりませんが、神の福音をうたうゴスペル・シンガーだからといって、必ずしも救われているわけではないということなんだろうと思います。ま、しゃーないよそれは。人間だもの。

アーチー・ブラウンリーの晩年のレコード。なんと、あのシカゴのヴィー・ジェイからリリースされました。実は、玉手箱が初めて聴いたファイヴ・ブラインド・ボーイズ・オヴ・ミシシッピの曲はこれでした。

You Don't Know - Five Blind Boys Of Mississippi

カメラルート66 アリゾナ州
Beautiful-View-of-Historic-Route-66-.jpg

さらに時代が下って1990年代。もうこの頃になると、ドゥーワップやソウル・コーラスの基盤になったカルテット形式ではなく、教会ではリード・シンガー&クワイア(合唱隊)という形が主流になっています。そんな中でひっそりとリリースされたのが、ビル・ピンクニー率いるオリジナル・ドリフターズのアルバムでした。
ビル・ピンクニーは、1980年代に名門コーラス・グループ テンプテーションズのリード・シンガーだったアリ・オリ・ウッドソンの名付け親でありました。
そのよしみでアリ・オリが参加したのが以下の曲。意外と知られていないっぽいのでご紹介します。

True Love / Bill Pinkney & The Original Drifters (featuring Ali Ollie Woodson)

例によって(?)ビル・ピンクニーのご親族がコメント欄に降臨してます。

Shania Games (2014/06/03)
bill Pinkney is my dad cousin (Wally Pinkney) and my names is (Shania Pinkney)



以前ご紹介したジョージア州のAMラジオを聴くと、アフリカン・アメリカン特有のコブシ(メリスマ)は失われていないようです。これって大変重要な点です。
我が身を振り返ってみれば、こうした特有の文化を根こそぎ剥ぎ取られたとき、日本は文字どおり終了すると危惧せざるを得ません。



文字どおりのストリートアートアート。描かれている人物の人種や服装からすると、スペイン統治時代かフランス統治時代かはわからないけど、ほぼ間違いなくクリオールでしょう。したがって、ここは99%の確率でニューオーリンズ♪ドキドキ
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