渋谷のブンカムラにジョン・エバレット・ミレイ展を見に行ってきました。
久世光彦の「早く昔になればいい」を読んでから、ずっと、本物の「オフィーリア」を見てみたいと思ってたのです。
ちなみにオフィーリアという絵は、シェイクスピアのハムレットに登場する女性で花を摘みにきた川辺で、川に落ちて死んじゃうっつう設定。
で、叶わぬ恋を抱えた最中での死なんです。
この絵がね
ほんっっと、美しくて。
オフィーリアの豪華な衣装も、川べりや水に浮かぶ花も本当に綺麗。
忘れな草(花言葉は「私を忘れないで」)
ぽつんと漂うバラ(真実の愛)
ひときわ目を引く赤いケシ(死)
その上、沈みながらもまるで歌をくちずさむかのように薄く開かれた口元は、なんとも言えぬ哀しい色気が漂っているの。
見ていたら、じわりと目頭が熱くなった。
そして、その感動を味わいながら、
私は自分を恥じた。
この絵に、たいして分析もせず、知識も持たずに勝手にわかったかのように涙するのは、たまらなく不謹慎な気がしたのだ。
ハムレットも読んだことが無いくせに!
一ヶ月もたてば、涙したことさえ忘れるかもしれない、自分。
シェイクスピアとミレイに失礼じゃないか、自分。
街で、なんでもカワイイー!って声を上げる思慮の浅そうな女の子と、たいして変わらんのじゃないか、自分!
もうちょいと、ちゃんと絵を理解してから、
感動し直そう。
そんな決意を胸に、うるんだ目をしばしばとまばたきしたのでした。