会社はあなたになにを求めていますか?
「とにかく売ってこい」
そんな上司の命令に、
反発やむなしさを感じたことはないでしょうか。
これは実際にあった相談です。
「会社を辞めようと思って・・。」
「その先の計画はあるんですか?」
「いえ、そういうわけじゃなくて、嘘を付いているようで苦しくて・・。」
とても誠実な方でした
本当にお客様のためになっているのだろうか。
他社製品の方が優れてい所があると、本当は知っているのに、
それを隠して売って、会社の儲けのために、
お客様を利用しているだけなんじゃないだろうか。
この方と同じような疑問を持っているとしたら、
あなたはとても良心的な人です。
罪悪感のかけらもなさそうなセールスマンに比べたら、
あなたはまさにお客様の味方、最後の砦です。
でも、ちょっと待って下さい。
お客様のためなら、売らないほうがいい、
それって、本当でしょうか。
売るという行為は
大きなプロセスの中の一場面です。
お客様とあなた、そしてお客様と会社とがつながっていく
大きなドラマの、ワンシーンです。
そこには、プラスのことも、マイナスのことも
あるのではないでしょうか。
友達とだって、いつも仲良しというわけではありません。
人と人は、いろいろあって深くつながっていくのです。
そしてあなたの後ろには、会社の人たちがいます。
あなたの独断で、その多くの人たちと、お客様との関係を
断ち切ってしまって良いのでしょうか。
会社はどんな価値をお客様にもたらそうとして、
売るという行為を絶対視していますか?
お客様のためにならないと決める前に、
少し立ち止まって、考えてみましょう。
つづく