アヒルと鴨のコインロッカー 著:伊坂 幸太郎 | my life without me

my life without me

デブでボッチなjedによる独り言。

 2年前と現在を編み込むようにして進むミステリー調の物語だった。読むのが辛かった。映画で結末は知っているのだから。

 

 映画と違った部分は河崎の死に方である。映画では克明に描かれていたが本ではそこには余り触れられていなかった。これは映画化に当たり、脚本家が手を加えたのだろうが、良い加え方だったと思う。読んでても瑛太さんの表情が浮かんで来て、映画にそのままイメージを持っていかれたままだった。

 

 他にはペットショップの麗子さんの位置付けや主人公のその後が描かれて無い事。主人公で語弊があるなら本屋を襲うのを手伝わされた新大学生の椎名のその後だ。ドルジのその後が犬を助けて死んだのなら椎名の大学を辞めるのかどうかとかは描かれてなかった。

 

 それにしても江尻という本屋の主人は衰弱されて発見されたが、河崎にドルジ、琴美と全員死んでしまうのだから悔しいバッドエンドだ。復讐は実行されたし、ドルジのその後も正確には描かれてないが、自首して終わりではないだろうし、動物虐待に必死で挑んだ三人がみんなその若さで死んでしまうのはとても悲しい。

 

 動物を虐待して殺してまで遊んでいた三人も琴美さんのおかげで二人死んだと書かれてあったが、その辺も映画とは違うような気がする。ちょっと面倒だけど、映画の方を借りて観てみたくなってしまった。

 

 この映画は後輩と見に行った思い出の映画だ。どうしてるかな?あいつ。