尖閣問題の余波を真っ先に受けた訪日観光にも変化の兆しが出ている。中国の観光当局は漁船衝突事件以
降、現地旅行会社に訪日旅行の宣伝・販売の自粛を要請。中国企業の1万人規模の訪日ツアーが中止になったことがクローズアップされ、日本航空は「日中路線
で1000人を超える搭乗キャンセルがあった」(大西賢社長)という。
中国外務省の姜瑜副報道局長は21日の会見で「中国人旅行客は安全で快適な場所を選ぶと思う」と日本側を揺さぶっていた。しかし、日本が漁船の中 国人船長を釈放した後の28日、中国政府高官は毎日新聞などに訪日観光について「多くの人が(国慶節の休暇に)旅行したいと思っている」と軟化姿勢を示唆 した。
複数の大手現地旅行会社も、10月1日から始まる国慶節(建国記念日)の7連休中の訪日ツアーは予約で満杯で、訪日観光の予約も通常通り受け付けているとしている。【三沢耕平、寺田剛、北京・成沢健一】
毎日新聞 2010年9月30日 東京朝刊