「治療すれば治る」と思っていた
「早期発見・早期治療」という言葉を聞いたとき、正直、早く見つけて早く治せばいいのだろうと、単純に考えていた。治療という言葉には、どうしても「元に戻る」というイメージがついてまわる。だから最初は、早く病院に行くことだけを目標にしていたように思う。何を確認するための受診なのかまでは、あまり考えていなかった。


治療には二つの意味があると知った
調べていくうちに、「早期治療」には二つの違う意味が混ざっていることを知った。認知症に似た症状を起こす、実は治療できる別の病気を見つけて治すという意味と、認知症そのものの進行を薬で遅らせるという意味だ。後者については、今の医療で完治させる方法はなく、薬の効果も短期間でわずかだとされている。この違いを知らないまま「早期治療」という言葉だけを追いかけていたら、期待の持ち方を間違えていたかもしれない。


期待しすぎず、あきらめすぎず
このことを知って、少し肩の力が抜けた気がする。治療に過度な期待をする必要もなければ、「治らないなら意味がない」とあきらめる必要もない。何がどこまで分かっていて、何がまだ分からないのかを、専門職に確認しながら向き合っていけばいいのだと思えるようになった。焦らず、一つずつ確かめていけばいいのだと、今は思う。