先日、ゆきが保護フェレットだとお話ししましたので

今日はゆきがうちに来た日から今までを振り返ってみたいと思います。
長いな、と思った方はどうぞスルーしてくださいね。


エル4


エルがお空へ昇ったのが、2005年11月23日、5歳7か月でした。
その日からココアが元気がなくなり、食欲もなく、
寝てばかりで過ごしていたことは、ブログに掲載しました。

具合が悪くなったココア。
食欲がない上に嘔吐を繰り返すようになったので

急遽T先生のところを受診することにしたのです。

まだ涙が頬をつたう毎日でしたので、
エルが息を引き取った後のご挨拶は電話連絡のみでした。
だからその時の受診は
どんな顔をしていいのやら言葉がうまく出てきませんでした。

診断は
エルがいなくなって一人ぼっちになったストレスが、
ココアの胃腸の不調の原因だと。


ココアとエル


想像していたこととはいえ、
そんなにもココアの中で、大きかったエルの存在。
抗生剤と胃腸薬が処方されましたので、嘔吐はなくなったのですが
食欲不振と寝てばかりいる状況は好転しませんでした。

2005年12月21日、夜勤から朝方戻った私は、遅い朝食を摂っていました。
外はしとしと降る雨。寒い朝でした。

玄関の外から「おーい、おーい」と父の声。
出て行った母が、帰ってくると

母に抱かれて、ごそごそ動くフェレちゃが‥。

あ、フェレット

鼻も身体も真っ黒に汚れていたけど、
一目でホワイトファー・ブラックアイの仔だとわかりました。
きっとこの辺でフェレットを飼っている人が
うちに飼ってることを聞きつけて、
見せに来てくれたんだろうと思いました。

どこの仔ね」と、私。

「それがたい」、と話し始めた母。

2丁目(うちは1丁目)の公園の近くでさまよっていたフェレットを
近所の方が
「この仔は飼われていた仔では 飼い主が探しているかも 」と
町内会長さん宅に連れて行かれたそうです。


ゆきの散歩1

          注)画像は後日のものです。

町内会長さんは父と仲良し。
エルが星になってココア1匹になってしまったことを父が話していました。

町内会長さん曰く、
「さまようとったげな(さまよっていたらしい)。
どっかで飼われとったとだろばってん、
この町には飼うとらすとはあたがた(あなたのうち)ばっかりだもんな。
あたがたは、1匹死んだけん、ちょうどよかろ?
あたがたで飼いないよ(飼ってあげなさいよ)」と。

350ml ビール24缶入りの段ボールケースに入れられたフェレットは
父に託されました。

父はすぐにフェレットちゃんが女の子だと気付いたそうです。
父の思いは‥
『家に連れて行けばえるるんは飼うって聞かんどなぁ‥
ばってん、めっちょ(メス)だけん、
ココアと交われば子どもの生れてまた増ゆる(増える)たい。
あー、ばってんココアは子どものできんごと手術しとるて言いよったな。
そんなら(それなら)、連れて帰っても大丈夫か‥


父とゆき

          注)画像は後日のものです。

めでたくフェレちゃんはうちへ連れて来られました。
何度も何度も箱から飛び出して元気いっぱいだったフェレちゃん、
自転車を押していた父は、とうとう箱を抱えて我が家まで歩いてきたそうです。

事情を聞いた私は朝ごはんどころではなくなりました。
すぐに身体をちゃちゃっと拭いてフードをあげることに。

「いくつくらいかなぁ。まだ若そうだけど。
飼い主さんが探してるだろうね。」

ココアのご飯食べるかなぁ‥
においが立つように、ふやかしフードをあげてみることに。
あまり食べれてなかっただろうしね。

すごい食欲だ~ 

すぐになくなったので、かりかりをあげてみました。
これまたすごい食欲。3回おかわりしました。

初めは「フェレちゃん」と呼んでいました。
飼い主さんが探してると思ったから。
でもこの汚れ方は半端じゃないね。
何日もさまよっていたに違いないよ。

そうこうするうちに、「ゆきちゃん」と名前がつきました。

真っ白な毛並み(お風呂に入ってからですが)、雪の日に我が家へ来たこと
アルプスの少女ハイジ」のゆきちゃん
彷彿させるかわいさだったこと・・からです。

2時間も経過したら、もう手放せなくなっていました

2回お風呂へ入れましたが、毛に入り込んだ油がなかなかとれません。
ココアと遊ばせるわけにはいかないし、まずT先生に診てもらわなくちゃ。
病気を持ってたら大変だし

ココアとは会わせないようにしてましたが、起きてきて
シューシュー言ってました。
ココアが言ってるのを聞いたのはそのときが初めて。
警戒してるぞと思いました。

とりあえず、迷子フェレを保護したとT先生と国際フェレット協会に連絡。
警察と保健所と交番に連絡。
今のところ、迷子(遺失物)の届出はないとのこと。

T先生のところへ行く前に警察に保護した旨(拾得物)の届出をすることに。
ポスターを貼ることも検討しましたが
その人が飼い主だと確認するすべを私たちは持っていないこと、
ホワイトファーということで偽の飼い主が現れる可能性もありましたから
写真は警察に届けるだけにしました。
飼い主らしき人が現れた際、カラーを名乗ってもらえばいいと考えたからです。

警察の方が保護した仔は預かってもらえますか と尋ねられました。
飼う方法がわからないので、警察では預かれない、
ましてや保健所に連れて行ったら、「明日をもない命です」と。
そんなこと
私が1匹飼っているから飼育方法はわかること伝え、預かることにしました。
保護期間は6か月。
それまでに本当の飼い主が現れたら返さなくてはいけないこと。
(その期間にかかった費用は飼い主に請求できるとは言われましたが

そしてT先生のもとへGO

汚れて、痩せていたけど、特に異常はなし。
ワクチンを打ってもらいました。
その頃、熊本は高速道路が閉鎖されるくらい吹雪になっていました。
その前にうちに連れて来られてよかったね、ゆき

そしてT先生から言われたゆきの年齢は『4~5歳くらいでは

えー、私そんなに歳とってたの


ゆき1

          注)画像は後日のものです。


仮にその当時5歳だったとしたら
現在のゆきは11歳3か月という計算になります。
だったら記録作っちゃうくらいですよね

当時、エルとココアの主治医は、T先生のところに勤務されていたN先生。
T先生から4~5歳と言われたんですけど‥と恐る恐る。
「私、1歳くらいかなぁと思うんですけど。
エルやココアが育ってきたのを見ていて」と話すと
N先生は「それくらいかなぁと思いますよ」と。

でも、T先生はN先生の大先輩。T先生の意向を考えないわけにもいかず‥

話し合いの結果、間をとって2歳半でうちに来ということになりました。
これが現在のゆきの年齢、8歳9か月という判断になっています。
だって、うちの仔になったらアニコムに入れなくちゃ。
そのためには、推定でも先生からの年齢の証明が要りますから。

ちなみに‥
N先生と私の1歳でうちに来た説でいくと、
現在7歳3か月という計算になります。
ゆきの現実と照らし合わせて結構『堅い』と思っている私(こっそり)。

さらに‥
フェレ飼いさんのCさの説。
『1年も2年も飼っていたらどんな仔だって情が移って棄てられないでしょ。
2か月でゆきちゃんを迎えたとして、
1~2か月で手に負えなくなって(噛み癖はあったし、耳も聞こえないゆきでした)
棄てちゃったんじゃない‥』と。

「だから生後4か月でうちに来て、
現在のゆきは6歳7か月じゃあないの」と言われます。

ゆき2

          注)画像は後日のものです。

そんなに若かったら、私、うれしい

さて、みなさんの見解はいかがでしょう

そんなこんなで
ゆきは、正式に
2006年7月4日、ココアの妹になりました

診察を受けた翌日からココアとご対面。
意外にふたりとも警戒していない。

ゆきは変なところでシューシュー言ってるぞ
ドアに向かってシュー(このドア開けて)、壁に向かってシュー(この壁、邪魔)・・
ピーピーおもちゃには飛びついて行くのに
頭の後ろで鳴らしても、全然反応しないぞ

ゆきは、耳が聞こえないんだ

もしかしたら、名前も覚えないし、噛み癖もある。
懐かない仔だと思って、
飼い主が棄てちゃったのかも知れないね‥


そう思うと、たまらなく切なくなった。
大丈夫、私が守るから、あなたのことを

ゆき3


ココアも、ゆきが来てから元気を取り戻したね‥

『ゆき、うちの仔になる』には続編があります。
よろしければ、もう少しお付き合いくださいませ