登米市東和町、一関市藤沢のキリシタン史跡を巡ったのは11月23日。

本来なら3連休のはずが、土曜日に出社命令が出たため日帰り旅行となりました。特殊技能資格を所有しているためであります。

 

ところで宣教に来たポルトガル人、そしてその弟子となったキリシタンたち、芥川龍之介が小説『報恩記』にも記していますが、物理化学の知識があった、つまり今でいう特殊技能の持ち主だったわけで。

それは製鉄であり医学であり測量であり、キリスト教の布教による侵略計画を別とすれば、庶民にとって大いに役立つものだったのです。

 

それを所有していたのが後藤寿庵。

 

 

この人物の墓は非常にわかりにくいところにあります。

水田地帯にあり、おそらくは個人私有地の中になっているのでしょう。クルマをかろうじてとめられる場所に置き、畦道を走って撮影してまいりました。

 

寿庵とはポルトガル語のJUANのことでしょう、つまりヨハネ。洗礼名としてこの名がつけられたということになります。

ちなみにスペイン語だとフアンと発音しますが、フもFではなくHに近い。慶長遣欧使節の船をサンファンと発音するアホがいますけど、絶対にFANなどと発音しないようお願いします。

扇風機ではありません、英語でいうジョン、聖書に出てくるヨハネです。人の名前を勝手に変えるのは失礼というもの。

 

 

さて、実家の父親の本棚から発見されたのがこの本。

 

 

自分が歴史ヲタになったのはこんな父親に影響されたところが大きかったようだ。早速盗んできて、読みふけっていたところ。

 

この写真は大籠にあるキリシタン潜伏の洞窟のものらしく、そこは山中であるばかりか私有地のため現在は入れなくなっているのだそうです。

この本を見ながら、今回行かなかったところをリストアップ。次回の課題となった場所だ。

 

・朴ノ沢三経塚

 前回紹介した 三経塚 同様、ここもキリシタンの埋葬地。

 海無沢の向かい側にあるようですが案内板も何もなく発見できず。東和町の地図を見てイラッとしたものでした。

 

・みこ塚

 海無沢よりさらに奥に巫女さんがいらっしゃったのですが、その巫女さんのお墓のようです。

 巫女とはいえ本当はキリシタンだったらしい。ここも案内板などなくイライラマックス。

 

・米川カトリック教会

 米川の町にある教会です。ここに資料が置いてあるようです。

 

・海無沢洞窟

 キリシタンが隠れた洞窟。上記の本によれば結構山奥。日帰りでは到底訪問できない。

 

・流れ不動

 大籠に向かう途中、国道で見かけた赤い鳥居に「流れ不動」という標識がつけてあった。

 キリシタンによって仏閣が壊され、守り本尊の不動様が川に流され、ここに辿り着いたとのこと。

 弾圧されてばかりのキリシタンだと思いきや、テメーらもどんだけ悪行働いてんだと小一時間問い詰めたい。

 

・国際交流センター

 キリシタンの展示室があるそうです。

 かつては「マリアこけし」なる民芸品もあったそうですが、今も残っているのかどうか。

 

 

今回は日帰りでしたが、次回は腰を据えてじっくりと訪問することに。

久しぶりで芥川龍之介のキリシタン小説も読んでみたくなった。