(猿沢の池も つらしな---[釆女祭]~日本清酒 発祥の地《大和》 | lucky-pal 【 愚 公 移 山】

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(そらみつ 大和の國は~[倭は 国のまほろば たたなづく 青垣
山隠れる 倭し 美し~ 『大和 三山』(大和国中) 遥かに[生駒山.
信貴山. 二上山]を拝します 

『妹がりと 馬に鞍置きて 生駒山 うち越え来れば 黄葉散りつつ』 『萬葉集 第十巻

  

     

『猿沢の 池もつらしな 吾妹子が

                たまもかづかば 水ぞひなまし』

     日本古典文学大系『大和物語』 第百五十段

 

日本清酒 発祥の地「奈良」大物主大神が

祀られる 三輪.大神神社⇒神々と酒の繋がり

全国の酒造家の信仰を集める大神神社境内に

杜氏の祖といわれる 高橋活日命を祀った

活日神社もあります.

三輪に係る枕詞が 味酒(うまざけ)と言われ

大和と日本酒がいかに関係深いかを窺い

知る事ができます.

 

日本書紀 崇神天皇御紀に記された高橋活日命

国中で 疫病が大流行し天皇もその対応に

苦慮されている時.夢の中で大物主大神から

「天皇の子孫である 大田田根子を祭主に.

酒を奉納しなさい」という 御告げがあり.

杜氏の高橋活日命を呼び.一夜で酒造りを

行い神酒を 奉納すると.疫病は去り

国が栄えた物語が日本書紀の一節にも

記されています.

日本酒造組合中央会が定める日本酒の日10月1日

奈良県葛城市寺口の 飲む人の心に語りかける

酒造りの梅乃宿酒造は2日.酒の品質向上と

酒造りを担う蔵人らの安全を願う[醸造祈願祭]

執り行い 蔵では9月半ばから今季の新酒の

仕込みが始まり.一部を今月下旬の[蔵開き]

限定酒として販売されます.

『梅乃宿』は山田錦中心の米と超軟水の葛城山系

伏流水で仕込んで醸す柔らかくきめ細かな味.

『正暦寺』は.正暦3年(992年)に一条天皇の

勅命を受けて兼俊僧正が創建した寺.正暦寺が

清酒発祥の地であることは.種々の古文書.

室町時代の酒造記である『御酒之日記』には

「菩提泉」という項があり菩提山寺(正暦寺)で

造られている清酒の製造方法が詳細に記載され

興福寺の 僧侶によって 室町時代末期から書き

継がれた『多聞院日記』も.正暦寺の酒造りに

ついて言及しています.

奈良県内には 27の酒蔵があり.それぞれの

地域で.土地ならではの気候風土.文化を

生かした(大和の美酒)を育んでいます.

『吉野杉の樽酒』御祝い事.行事に欠かせない

樽酒の鏡開き.⇒[吉野杉の樽酒]は杉樽の酒の

美味しさを瓶に封じ込めた.[瓶詰め樽酒]

『嬉長』伝統と手作りを大切に今様をさぐる

創業以来400有余年~「酒に心あり」

生駒の名水と酒米が織りなす芳醇で上品な味.

『稲天』心のふるさと天理.吟の里を高精白.

香りは穏やかだが旨味が凝縮されている.

酸が味わいを引き締め吟醸特有の透明感が~

『猩々』全国新酒鑑評会において金賞を受賞.

南部杜氏の 長年の経験と技術を注ぎ込み

230年の歴史を持つ蔵で醸し出された大吟醸.

穏やかな香り 滑らかで 上品な旨味を~

 

『采女の 袖吹きかへす 明日香風

     都を遠み いたづらに吹く』

     (志貴皇子)『萬葉集』 巻1-0051

 

新型コロナウイルス禍の影響で 四年ぶりに

一年の中で最も月が美しい中秋の名月(29日)

猿沢池では『采女祭』満月の下で[管絃船]を

池に浮かべ幻想的な伝統行事が催されました

水面に月を映した猿沢池を2隻の[管絃船]が

優雅に回遊.花扇を池に投じて采女の霊を

慰めました.

  

(奈良時代)~帝の寵愛を受けていた(采女)

帝の心変わりにより 寵愛を受け無くなった事を

悲しみ 猿沢池の畔の柳に 自らの衣を掛けた上で

猿沢池に自ら入水した~『釆女伝説』

謡曲『釆女』の題材にもなった 采女伝説ですね!

『枕草子』に取りあげられ(猿沢池)の東の堤には

釆女が入水するとき衣を掛けたという(衣掛柳)

石碑もありますね!

毎年「中秋の名月」の日に行われる「采女祭」

今年(2023年)の中秋の名月の日~(9月29日)

「采女祭」前日に采女神社で「宵宮祭」が行われ

「中秋の名月」当日17時は「花扇奉納行列」

秋の七草で造られた「花扇」と呼ばれる飾り物を

乗せた御所車や稚児たちや十二単を来た(花扇使)

「天平衣装」で着飾り(三条通り)をJR奈良駅から

(采女神社)まで(奈良のまち)を練り歩きます

春日大社の神官による神事(18時)[花扇]が奉納!

19時頃.雅楽が演奏され 猿沢池の上を(花扇)や

(花扇使)を乗せた2隻の管絃船(龍頭・鷁首)が

巡り「華麗に光り輝く燈籠と池に浮かぶ船」と言う

幻想的な「花扇」本体が池に浮かべられ~

『釆女祭』は佳境に入ります!

(釆女神社)は『春日大社の末社』で興福寺にも

近く(猿沢池)に 隣接しています!

釆女神社の鳥居が東にあるのに社殿が西向き

(釆女の霊が池を見るのが辛い!)

興福寺別院の北東隅にあったが現在地に渡り

東から出入りするようになり 鳥居が建った

「奈良坊目拙解」この様な説もありますね

采女神社では(糸占い)[月明かり]の下で(赤い糸)を

針に通すことが出来れば願いが叶うとされる(糸占い)

三条通り周辺では夜店や屋台で賑わっています

悲恋の「采女伝説」に由来する(仲秋の名月)の日

古都・奈良の優雅な風物詩と言えますね!

『わぎもこの ねくたれ髪を 猿沢の池の

玉藻とみるぞ かなしき』(柿本人麿)

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