身の丈 | 晴れときどきくもり

晴れときどきくもり

両親のこと、母の介護、日々の出来事やその時の気持ち、徳永英明さん、SUPER_EIGHTのことを気ままに…わたしの備忘録ブログです。

そこはちょっと高級なお店。
売られているのは
こんなのいつ着るの?
という洋服がほとんど。
だけどなんといいますか、
見るだけで気持ちが高揚して
背筋がシャンとなる感じがする。
買えるわけでもないのに
わたしは数ヶ月に1度、
そのお店に行く。
最近よく聞く「汚客」に
なりつつあるかもしれない(汗)
そんなわたしに店員さんは
嫌な顔ひとつ見せずに、
わたしが(こんなのいいなぁ…)
と思いながら見ている洋服を
「試着してみませんか?」と言ってくれる。
たぶん、わたしが買わないことは
十分わかっているのに
そう言ってくれるのだと思う。
わたしは年々図々しくなっているので、
時々、その言葉に甘えて試着させてもらう。
だから、いつか絶対に、
このお店で気に入った洋服を買う!
と決めている。
そしてついにわたしは、
わたしには有り得ないほどの大金を握りしめて、
今日は気に入った服があったら買う!
と思いながらそのお店に行った。
そして、やだ〜これステキー✨という
ジーパンに出会ってしまった。
試着させてもらったら
わたしのために作られたの?
というくらいに履き心地もよくて
肌触りも良かった。
欲しい!と値札を見たら、
税込3万3000円…
予算内だ。買える。でも…
今のわたしがジーパンに
この額を出してもいいのだろうか…
欲しい…でもでも…
でも欲しい。
これならタンスの肥やしにすることもなく
普段も捌ける。
だけど、どう頑張って前向きに考えても、
考えれば考えるほど、
わたしには身の丈に合ってない品物だと
思えてきた。
時給にしたらこれは何時間分?何日分?
夏の暑い日に
朝から夕方まで汗水垂らして働いて、
帰りの車の中で首筋に手をやると
汗が塩になっていてザラザラしていた、
あの感触を思い出したら
買うことができなかった。
1万円なら買ったのになー。
店員さんに
「いつも着るばかりでごめんなさい」
と言って帰ってきました。
店員さんは
「また来てくださいね。お待ちしています」
と笑顔で言ってくれて、
いろんな気持ちがゴチャゴチャになって、
ちょっと泣きそうになった。