世にも不思議な物語 「幽体離脱と映画ゴースト」
人間が 臨終の時を迎えたその瞬間に、 人の霊魂 「魂や意識」は 、その人間の肉体から 抜け出ると言われている 。
その抜け出た霊魂を 心霊主義では霊体といい 、またその状態になったことを 一般的な概念での、「 死」と位置づけている。
しかし、人間の肉体と 霊体の間には、 もう一つ「幽体」と言われる領域があり、 その幽体が 生きている人間の肉体から 霊魂を伴い抜け出ることがある。
それが「幽体離脱」と言われる現象である 。
だが、それを医学的、 科学的見地から 証明することは難しく 、そのため、幽体離脱現象は 心霊主義の考え方、 概念に含まれるものである。
しかし、幽体離脱と言われる現象は、古今東西 、数多く報告されており、 私もその幽体離脱を 体験した一人として 、その時の状況、記憶を 呼び戻して見ようと思う 。
ただ何分 、昔のことなので その辺りの事情は定かでないところもあります 。
広島市内から北西に位置し 、もみじの名所として知られる 秘境三段峡に行く途中 、現在は 町村合併により 旧町名はなくなりましたが 、「加計町」と言う、 川と山に挟まれた静かな街がありました 。
(今は廃止になっていますがその当時 、広島駅から JRのディーゼル電車が 三段峡駅まで走っていた頃のことです 。)
そんなある日のことです 。
私は加計町に 所用ができ 、知人に会うため 、広島市内から 車で出かけました。
加計町の公民館で 待ち合わせをすることにしたのです。
その公民館は 加計駅から歩いて数分のところにあり 、県道や、商店街の道路、 どちらからでも車で入れる便利な場所にありました 。
また、その公民館は木造2階建で 100坪はあったでしょうか 、1階の入り口近くは 板の間になっており、その奥に 10畳ほどの広さの 畳の部屋がありました 。
さてその公民館でのことです。
時刻は昼が少し過ぎた頃だったと思います 。
約束の時間より 少し早く着いた私は、 入り口が開け放してある 公民館の畳の部屋に入ると、 知人がまだ来ないのを気にしながら 、体を横たえて休んでいました。
車の運転をした疲れも出たのでしょう 、意識はしっかり起きて いるものの 、「うつら、うつら」と 居眠りをする ような感覚にとらわれていました 。
その時です 。上向きで寝ていた私の上半身 、腰から 上だけが 透明感になり 、私の体から 抜け出るようにすっと起き上がっていったのです 。
足を伸ばしたまま 座った状態で 、腰から下が 横に寝ている 体の中に残っているのが見えるのです。
不思議な感覚でしたが 、部屋の中も見わたせ 床の間の上にかけてある 額の文字も、はっきりと読めたのです 。
だが、私は 幽体離脱 (後で思ったことですが )は、初めてのことなので 、どうしたら「体全体」が 抜け出ることができるのか 分からないまま 、誰に言うともなく、独り言で、 抜けて出るのにはどうするの、と言いました 。
すると、後ろから 両腕の肘の部分を 支えるようにして 、誰かが押し上げてくれたのです 。
そして私の耳元で「 水の中で泳ぐような 仕草で手を動かしなさいと」 、ささやき声が聞こえたのです。
私は言われた通りに 両手を横に大きく広げ 、水をかくような動作をしました 。
すると一瞬の間に、 自分の横たわっている体の真上に 私のすきとおった感じの体が浮き上がりました。
すると公民館の 外壁を突き抜けるようにして、 浮いた体は瞬時に 屋外に出ていました 。
そして、駐車場の上に私の体は浮いていたのです。
そこからは、 駐車をしている私の赤い車 、街並み、家、家の 屋根 、道路等が 遠くまでよく見えました 。
その高さは10m くらいあったと思います。
すると、私と会う約束をしている知人が 、交差点を曲がって歩いてくるのが見えました 。それを見ると 、外で浮いていた私の体は、 「時空」を超えるかのように 、部屋の中で横になっている私の体の中に、「 スーッ」と吸い込まれるように一瞬で入ったのです 。
それから1、2分、過ぎたでしょうか 、「こんにちは」と声をかけ部屋の中に知人が入ってきました 。
そして、横になっている私のすぐそばに来ると 、「居眠りしているの」と、私に声をかけてきました。
私はその時 、起き上がろうとしましたが 体に力が入らず、 動くことが出来なかったのです 。
私は横になったそのままで 、今まで外で空中に浮いていた話をしたのです 。
すると知人は、 昼寝でもして 、「夢」でも見たのだろうと、笑いながら 言うのです 。
それからまた2、3分過ぎたと思います 。
体全体に少しずつ力が入り、 動けるようになると、私は起き上がり座ることができました 。
そして駐車場の上から見ていた状況を 詳しく話し、知人が交差点の角 を曲がって 歩いてきた道順と、見ていなければわかるはずもない道筋を 、言い当てたのです 。
私のその話しを聞くと、知人もびっくりして 、空中に浮いた私の話を信じてくれたのです 。
余談
さて、その公民館での不思議な体験から 1、2ヶ月が過ぎたでしょうか 、アメリカ映画 「ゴースト/ニューヨークの幻」 という、サスペンスと、コミカル、そして、ロマンスがあり 、ファンタジックな映画を見たのです。
ストーリーは、ラブストーリーですが 、ウーピーゴールド,バーグ演じる 、インチキ霊媒師 (後で 霊媒師の能力に目覚めるのですが )オダ、メイは、 ある日突然、暴漢に襲われ ゴーストとなったサム(パトリック, スウェージ) に、 自分の体を 貸す(憑依さす)ため 、自分は 幽体離脱し、 その、霊魂の抜けて横たわっている霊媒師の 体に 、ゴーストのサムが入るシーンがあります。
だがその時 、サムの恋人モリー(デミ、ムーア)と、 霊媒師(オダ、メイ)を 襲うべく、 暴漢が、その部屋を探してくるのです。
それに気づいたサムは、憑依していたオダ、メイの体から抜け出ると、オダ、メイと入れ替わるのです が。
だがオダ、メイの幽体離脱していた魂は、自分の体に入ってもすぐには その肉体を動かすことができないという、シーンがありました。
この映画を 監督 したジェイ、リーガーは、 ゴーストの制作、撮影にあたり 「幽体離脱現象」を 詳しく研究されたのでは ないでしょうか。
映画が公開されて約10年後、 私は自分の体から抜け出るという幽体離脱を 体験をしたのですが、当時、ゴーストの映画の一場面に暴漢から逃げなければいけないが、体がすぐに動けない、とオダ、メイの慌てるシーンがありました。
そのシーンを見た時、 すぐに 動くことができないという 同じような体験をした私は、 あの公民館の出来事は 、夢でなく「 幽体離脱」だったのだと確信をした 次第でした。
完。